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不貞の濡れ衣を着せられて婚約破棄されましたが、お陰様で素敵な恋人が出来ました。  作者: 井波裕子


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公爵家の朝

「エドガーは頑張っているけど、まだまだお父様の様にはいかない。

私達がこの伯爵家を支えていかないとね。

そう思えば、エドガーの嫁選びは大事だもの。

ステラなんて正式な婚約者を選ぶまでの繋ぎでしかないわよ」

とデボラが笑います。


「そうそう容姿は人並み。財力も子爵家としては大した物だったけど、高位貴族には敵わないし。

その上後妻が権利を持ってしまえばステラじゃどうすることも出来ないでしょうしね。

ちょうど潮時だったわよね。

まぁ、あの娘の持ち物はみんな頂いたから、当分は楽しく暮らせそうだわ」

イゾッタも笑う。



「早速、ちゃんとした次の候補者を探さないと。

2人共、いいかい? 決してステラの事を話題に出すんじゃありませんよ。

弟は婚約者を探しているが奥手だから姉として心配だというのよ。

くれぐれも気を付けて友人や知り合いに話を広めるのよ」

と母親のジータが娘に念を押す。


「分かっているわ、お母様任せておいて。ちゃんとステラの事は伏せるから」


「あの後妻のカミラが荷物を送って来た時に聞いたけど、実家に帰ってくるなって言われたらしいわよ。

ステラは子爵家にも戻れないはずだから、もう二度と社交界には顔を出さないわ。

だからあの子は婚約していたとも破棄されたとも吹聴出来ないし、弁解も出来ない。

みんな私達の話を信じるわよ」


2人の娘は楽しそうに言い合います。


「そうだ3日後に、侯爵家で夜会があるでしょ?

招待状が来ていたはずよ。

そこで皆に話せばすぐ広まるわ」

とイゾッタが言います。


「夜会!忘れていたわ。

早速ステラの部屋でドレスを選らばなくっちゃ」

とデボラが早足で部屋を出ていきます。

「待ってデボラ、ズルいわ」

とイゾッタも続きました。







次の日の朝、随分と早く起きてしまったけど、しょうがないわよね。


毎日朝早く起きて使用人と共に朝仕事をしていたから、体が勝手にいつもの時間に目を覚ましてしまう。


まあもともと伯爵家にいるようになり、侍女も付けてもらえなくなったから、夜会にでも行く時の正式なドレスじゃない限りは自分で身支度も出来るし、苦ではないけれど。

たぶんもうしばらくすれば、昨日案内してくれた侍女のアンナが朝の支度用に水を持って現れてくれるだろう。


彼女がそう言っていたから…。

「ステラ様、明日はごゆっくりお休みになられますか?

それに合わせて朝食のご用意もいたしますが…」


「たぶん早く起きてしまうと思うわ。 いつもそうなの」


「そうですか。では明日は早めにお水の用意をしておきます。

起きたら、こちらの呼び鈴でお知らせ下さい」

アンナはベッドの横の呼び鈴の綱を見せて出ていった。


その事を思い出していると、アンナが音を立てないように入ってくる。

洗面台に水差しをおいて出ていこうとするので、私は小さな声で呼び止める。


「アンナ… おはよう」


アンナは驚くことなく、振り返り戻ってくる。


「ステラ様おはようございます。

もう起きていらっしゃったのですね」


「ええ、やはり起きてしまったの」


「カーテンを開けてよろしいですか?」


「お願い」


アンナは大きな窓に近付きカーテンを開けていく。


私は洗面台へ向かい顔を洗った。



「今日の部屋用のお召し物はこちらでよろしいですか?」


レースがたっぷり使ってある優雅なブラウスと手触りのいいロングスカートを見せられた。


「これはどなたの?」


「お客様用に公爵家に用意してあるものです。

旦那様が用意するように仰いました」


公爵様が身1つで追い出された私を気遣ってくださったのだわ。


「ありがとう、使わせて頂きます」


私は着替える準備をした。





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