第13話 せっかくの海デートがこれじゃ台無しだよ
「あちー」
砂浜のビーチでパラソルの下にいるってのになんて暑さだ。
暑すぎて溶けてしまいそう。
8月のお盆シーズン、俺は江ノ島に来ている。
そう前に約束した琴葉との海デートだ。
しかし今回もあの邪魔者が来てしまった。
「あはは、海だー!最高!!たいちゃん楽しいね!」
「お、おうアゲハ、お前が楽しそうで何よりだわ」
そうアゲハが来た。
別に家で海に行くとかそう言う話は一切していなかったのに、何故か当日になって海に行きたいと言ってきた。
というかもうすでに準備がしてあったのだ。
あともう1人ついて来た人がいる。
「おい五反田、また私をナンパしてくる奴いたぞ、ちゃんと私の近くにいてくれよ、ナンパ避け要員としてさ」
「いや知らないッスよ、つか先輩なら軽くあしらえるでしょ」
推定Fカップあるバストに加え、170近い高身長、顔も普通に可愛くおもけに細い。
そんか人が夏に海に来て水着になって、声掛けられないわけがない。
ただ相手が先輩のため、誰1人として連絡先交換に至ることができていない、まぁ先輩ああ見えてガード固いからなぁ。
「お姉さん、可愛いね1人?」
「え、私?1人じゃないよ、ほらあそこにいる人が一緒に来てる人だよ」
砂浜で1人はしゃいでいるアゲハにもイケイケ大学生2人組が声を掛けてきた。
そしてアゲハそんな2人に俺の方を指さし何やら言っている。
おいおいまさか、彼氏とか言ってないだろうな。
とりあえず睨んでおく。
「お、なんだよ連れいるんだ、つか怖っ」
「ああ、しかもなんかゴツくね彼氏?」
「彼氏ってそんな、あ、でも高校まで空手やってたから強いよあの人」
「マジかよ……じゃ、じゃあ俺ら行くわ」
お、なんだアゲハのやつナンパを上手く躱せてるじゃないか。
でもなんであの2人はあんなにおびえているんだろう……。
「てかさ、いい加減お前も遊んでこいよ」
「やだ、たいちゃんの嘘つき」
俺と同じくパラソルの下で涼む人がもう1人いる。
それはいじけた琴葉である。
「せっかくの海デートがこれじゃ台無しだよ」
「いやごめんて、アゲハを振り切れなくてさ」
「アゲハちゃんは100歩譲って一緒に住んでるから仕方ないとしてもさ、あのお姉さんはなんで来たの?」
「いやそれは……」
俺にもわからない。
だって家の扉を開けたら何故か居たんだもん。
おそらく今回の海デートは事前にアゲハにバレていたのだ、それでアゲハが先輩も誘いこうなったって感じか。
うーん、にしてもアゲハのやつ俺に盗聴器でも付けてるのかな。
うん付けてるな絶対。
しかし気せずして、女3男1で海に来てしまった。
こりゃあ今年の運を全部使ったかもな。
普通に琴葉の水着姿だけでも嬉しいのに、先輩まで見れてしまった。
まぁアゲハは正直どうでもいい。
「もういいよ、答えられないならたいちゃん一緒に焼きそば買いに行こうよ」
「お、おういいぞ」
そうして俺と琴葉は海の家へ焼きそばを買いに行く事になった。
よし2人きりになるチャンスが来たぞ。
頼むからアゲハよ、来ないでくれ!!




