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前世のペットを召喚できる俺、どの子もこの世界では規格外でした ~レベル解放で家族が増える召喚士~  作者: いたちのこてつ


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第19話 レベルアップと、妥当な「昇級」

短めなので、本日は2話投稿します!

エアリスとの間に確かな信頼が芽生えてから、数日が経った。カケルの日常は、一見するとこれまで通りの地道なものだったが、家族たちの連携はより洗練され、効率は飛躍的に向上していた。


王都近郊の森。


「ほっぺ、右方向から来るやつをお願い!」

「ホッペチャン!」


ほっぺが短く快活に鳴き、【呼び寄せ】を発動。それによって魔獣が足を止めた隙を、巨大化したワサビ君が音もなく背後から呑み込み、茶渋が死角から飛び出した別の個体を一瞬で仕留める。


その鮮やかな手際の良さに、脳内へ透明な響きが次々と流れ込んだ。


『対象:フォレスト・ウルフ(Dランク)の討伐を確認。』

『召喚獣:ワサビのレベルが12に上昇しました』

『召喚獣:茶渋のレベルが13に上昇しました』

『召喚獣:ほっぺ、およびキンカチョウたちのレベルが8に上昇しました』

『オーナー:カケル・モリシタの召喚士レベルが5に上昇しました』


「よし……。みんな、お疲れ様」


カケルが労うと、元の大きさに戻ったワサビ君が満足げに喉を鳴らし、茶渋が誇らしげに尻尾を立てて寄ってくる。カケルはふと、自身のステータスを確認して小さく息を吐いた。


(今回もレベルが上がっただけで、枠の解放はななし……)


期待していただけに、少しだけ肩透かしを食った気分だった。カケルは脳内の存在へ向かって問いかける。


「ナビゲーター。次の召喚枠が解放されるのは、一体いつなんだ?」


その問いに応えるように、すぐに無機質な響きが返ってきた。


『召喚士レベル7で新たな召喚枠が解放されます』


カケルはレベル7という明確な目標が定まったことに期待を抱きつつ、仕留めた魔石を回収し、ギルドへと戻った。


ギルドに到着するなり、カケルはミラによって奥の応接室へと通された。そこには、ギルドマスターのヴォルガンが腕を組んで待ち構えていた。


「……カケル、単刀直入に言う。お前を本日付でDランクへ昇級させることにした」


「えっ……。Dランク、ですか? 飛び級なんて、そんな……俺はまだFランクやEランクの依頼しか受けていませんよ」


驚くカケルに対し、ヴォルガンはギルドに届けられた「報告」の書類を指先で叩いた。


「私が実力を隠せと言った手前、心苦しいが、もう周囲の目は誤魔化せん。お前の召喚獣が、森でフォレスト・ウルフやアサルト・コングといったDランクの中型魔獣を瞬殺しているという目撃情報が複数上がっている。当初の『隠す』という方針が、現状では逆に不自然さを生み、目立ち始めているんだ。一つ上のEランクに上げる程度では、もはや説明がつかん」


「それは……」


「隠し通したいというお前の希望は分かっています。だがな、カケル。実力とランクの乖離が大きすぎるまま放置するのは、私の判断ミスだ。今のままでは、お前を不必要なリスクに晒すことになる。Dランクという『中堅』の枠に収まってさえいれば、それは正当な実力として周囲に納得させる盾になるはずだ」


ヴォルガンの言葉は重く、静かだった。


カケルは黙ってその言葉を噛みしめた。


(……ランクを上げることが、あの子たちの平穏を守ることに繋がるなら、それは受け入れるべきだな。それに、Dランクになれば受けられる依頼の報酬単価も上がるはずだ。貯金のペースも加速するなら、むしろ願ってもない話じゃないか)


カケルは顔を上げ、ヴォルガンの目を見た。


「……分かりました。その昇級、お受けします。俺と、俺の家族を守るために。それに、もっと稼げるようになるなら、これからの生活のためにもありがたいです」


「ははっ、そうこなくてはな」


ヴォルガンは満足げに頷くと、ミラに指示を出して新しい「Dランク」のプレートを用意させた。ミラは、鈍い銅色の光を放つ新しいプレートをカケルに手渡した。


「おめでとうございます、カケルさん」


「ありがとうございます、ミラさん。これからはDランクとして、より一層精進します。……もちろん、みんなが安心して暮らせることが一番するのは変わりませんけど」


カケルはプレートをカバンに仕舞い、待っている家族たちの元へと、これまでよりも少しだけ弾んだ足取りで家路に就いた。

執筆の励みになりますので、続きを読みたいと思っていただけたら、ぜひブックマークよろしくお願いします!評価もいただけると嬉しいです。


本作の他にも、完結済みの作品を公開中です。


■魔王軍、おもてなしの極致 〜聖女の笑顔のために軍予算を「観光」へ全振りしたら、魔界が爆益を上げ始めた件〜

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