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二
「オハヨウゴザイマス」
その日目覚めてから最初に会う時にロボットは挨拶をする。
そのことは主人を煩わせてはいけないという配慮から普段決して話しかけてこないのをかえって意識させるところがあった。
「朝食を準備してくれたまえ」
何度か試行錯誤した末に、大袈裟な演劇口調の方が恥ずかしくないということに気づいたため、ロボットに命令を下すときはこういった大仰な口調が採用された。
朝食などロボットが用意しなくても構わないのだが、恭しく控えているロボットを前にすると人はなにか指示を与えないと済まない気分になるらしい。
社会ではロボット疲れというワードが密かなトレンドになっていたことをその時の私は知らない。




