血涙を流した大魔王の呪い
俺は農民の子として生まれたが農民になるのが嫌で家出、森の中で猟師をしていたとき異世界に勇者として召喚される。
召喚した者、この異世界の宗教関係者らしい奴等に聖剣を与えられ大魔王討伐に送り出された。
俺は聖女などこの異世界で知り合った沢山の女達に助けられながら、俺を抹殺するため大魔王が送り込んで来たドラゴンなどの魔物を返り討ちにしていく。
そして遂に大魔王城に乗り込み大魔王と対峙。
俺と共に大魔王と対峙している沢山の女達を見て大魔王は血涙を流す。
「何故? お前みたいな男がモテルのだ!
お前みたいに沢山の女を侍らす男がいるから、儂のような1人寂しく歳をとって行く者が増えるのだ!
儂の前に現れた事を後悔させてやる」
「そりゃあよ、股間の聖剣が立派だからだろ」
「「「「「「「「「「そうよ、そうよ。
それにそれだけじゃ無いわ。
夜、私達全員を満足させる事が出来るのよ」」」」」」」」」」
「チクショー!
お前達も勇者と一緒に殺してくれるわ!」
長く激しい闘いが大魔王と沢山の女達の支援を受けた勇者である俺の間で続いた後、俺が持つ聖剣が大魔王の身体を斜めに切り裂いた。
床に倒れ込んだ大魔王が血反吐を吐きながら叫ぶ。
「畜生! 畜生! 勇者ー! 貴様を呪ってやるー!」
大魔王は叫んだあと何事か呟いた。
すると俺と女達の足下に巨大な魔方陣が現れ俺達は何処かに送り出される。
俺は何処かに送り出される寸前、最後の力を振り絞って巨大な魔方陣を書いた大魔王の身体が灰になり崩れて行くのを見た。
意識が途切れる。
気がつくと俺達は小高い丘の上にいて前面には大森林が遥か彼方まで広がり、後方、空高く太陽が昇っている方角には大平原が広がりその先には向こう岸が見えない大河が流れていた。
そこは俺が元いた世界でも召喚された異世界でも無い、見知らぬ世界。
女達、否、俺のハーレム構成員の妻達の幾人かがこの見知らぬ世界を調べる。
それで分かったのは、この世界の人間は種の寿命を迎え滅亡していて主のいない世界だという事だった。
俺達はこの世界に新しい開拓者として迎えられたらしい。
そして俺は、200人以上いる妻達と数百人いる子供達を飢えさせないために、大平原を開拓し農業に勤しんでいる。