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アラサーママ異世界奮闘記  作者: リーシャ
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第1話

※主人公の口が悪いのは、心の中の声と独り言の時です。すっごく口が悪いのですが、ご容赦下さい。


私の名前は麗羅(れいら)

30歳でバツイチ子持ち。


私は自分の名前が嫌いだ。


今時はキラキラネームな子もたくさんいてレイラなんて名前は珍しくないかも知れない。しかし!昭和生まれの私は小さい時、からかわれることがよくあった。






パート帰りに愛用のママチャリで保育園に子供を迎えに行く途中だった。

少し離れた激安スーパーに寄ったからいつもとは違う道。


信号待ちをしている時に向かい側にすごぉくイケメンの男子高校生がいた。身長も高く髪は自然な茶色で芸能人にでもいそうなぐらいの顔立ち。


こんなところにもイケメンはいるんだなぁって思いながら見てた。


信号が青になり、ママチャリをこいで信号を渡る。もちろん他人をじろじろ見るのは失礼だから歩いてくるイケメン君は見なようにした。

でも、ものすごいイケメンだよ?最後に横目でバレないように見るよね?


イケメン君とすれ違った時、一瞬、イケメン君とチラッと目が会った気がする。

次に前を見た後、目の前が真っ白になった。






「げっ。間違った!!」


そんな声がしたかと思うと、違う場所にいた。


目の前に、身長180センチぐらいの背の高い男の人が立っている。前髪が伸びすぎていて顔は全然見えない。それに、変なマントを羽織っていて体格もよく分からない。ただ、赤と黒のチェックのズボンを履いているのは見えた。靴は黒いシューズを履いている。


「はっ?間違ったって何?ここ、どこですか?」


「うわぁ。おばさんかよぉ。まじかよ。ちょっと目を離しただけなのに。」


私の質問には答えず、めちゃくちゃ失礼な一人言をもらしている目の前の男。


ピキッ。

おい、お前。初対面でおばさん呼ばわりかよ。

ふざけんな。今の30歳は若いんだ。

私は自分から「おばさんはねぇ」と言わない派だぞ。

おばさん言うなや。つーか、ここどこだよ!


私が今居る場所は広い体育館みたいなとこで、チェックズボンの男の後ろには大きな机があり、その上には3台のパソコン。


「間違ったって何?ここどこ?」


私は同じ質問を繰り返す。

私の怒りパワーを感じたらしく、チェックズボン………もう、チェックでいーや。チェックが今の状況を説明した。





*チェックは地球ではない世界の管理者をしているらしい。その世界では信仰を集め神様的な事をしているとか。


いやいやいや、嘘だろ、お前。信号渡ってたはずがいきなり変な体育館にいたのは不思議だけど、神様って。でも、信じられないがそうらしい。


*私は異世界召喚に巻き込まれたんだって。


ここで重要なのが、『間違った』ってやつ。


異世界に行くのは、おばさんの(・・・・・)私じゃなくてあのイケメン君だったらしい。おばさんじゃなくてね!


*なんで間違ったか。


ここで私は激怒した!

こいつ、オンラインのゲームしててイベント中だったとか。それで、ボス戦で盛り上がって、召喚してる最中に目を離したらしい。


私は目を泳がして口をにごす自称神の顔の前まで来てしつこく、めっちゃしつこく聞いたのさ。なぜ間違ったのかを。


ありえね~。


つーか、神様のくせにゲームってどういうことだよ。チラッと見たらパソコン3台全部ゲーム画面だったわ。地球のゲーム面白いよね~って。殴るぞ、こら。


*なぜ異世界召喚をしたか。


チェックは地球とは違う世界の管理と人族の管理をしているそうだ。度々人族から異世界人の召喚要請が来るらしい。その願いを聞き入れて、異世界から人を召喚したらしい。何を人族が望んで召喚要請をしたのかは分からないから直接聞いて?だと。


その世界では、100年に1度の割合で魔王が復活するらしく、異世界人に希望することは魔王を倒して~が多いらしい。


はっ?馬鹿じゃん?こんな子持ちのおばさんに魔王倒すとか無茶ぶり、頭おかしいでしょ。

ぶっちゃけ、よその世界の人族とかどうでもよくねっ?


信仰が力の元になってるチェックにとっては、自分を信仰してくれている異世界の人族の願いを叶えることは大切な事らしいが………


知らんわっ!!


自分達でどうにかしたらいいじゃんって言ったら、別に、おばさんになんて頼もうとしてなかった~とかごちゃごちゃ言うから………


はい。正座させました。


神様?関係ありません。悪いことをしたら正座ですよね?


*で。


間違ったんなら私は戻してイケメン君と交換したらいいじゃんって言うと、それは出来ないだと。神様だろぉ、異世界召喚っつー変な事出来るんだったら交換も出来るんじゃないか!って聞いたらさ、『地球から召喚する→力を授ける→異世界へ飛ばす→人族の願いを叶える→帰還なりなんなり』が一連の流れに組み込まれてるらしい。


その流れをいじることは出来るけど、その場合この体育館っぽい“世界のハザマ”に30年ぐらいいることになるんだって。

人族の願いを叶えて~の帰還だとさっきの時間軸に戻せるけど、ここでの30年を選択した場合、地球時間の30年が過ぎるとか。


一瞬だよ~、一瞬!とか………


30年が神様にとって一瞬であっても、私には一瞬なんかではもちろんない。


正座してんのに笑顔で言ってくんなよ。

蹴り倒すぞ、チェック!


30年は長い。私の息子はまだ5歳だ。幼い子供を30年放置とかありえない。


*私が行く異世界は、いわゆる『剣と魔法のファンタジーの世界』らしい。


チェックのミスで異世界に行くことになったから、すぐに“願い”を解決できるように私には『チート』と呼ばれる能力を3つ、つけてくれるらしい。






「よいしょっ。」


そう言って立ち上がったチェック。長時間正座をさせていたが、足のしびれは全くなさそうだ。神能力か。痺れた足をツンツンしたかった。


「じゃあ、チートあげるね~。まず、回復魔法でしょ。それから~不死ね。」


おい、ちょっと待てぇぇぇ。

回復魔法?は怪我した時に便利そう。だけど、不死って。不死って何なんだぁ。


どんな能力があるか分からないから、そこはチェックにお任せしたら、これである。


ここ何年かは子育てに忙しく、携帯アプリの簡単なゲームでさえしていなかったので、何がいいか聞かれたけど全然分からなかった。だから、3つのうち2つの能力はチェックに任せることにしたんだけど………


回復魔法:小さな傷から大きな怪我まで回復可能。魔力が多くなれば、脳みそが無事で5分以内なら死んでも蘇生可能。蘇生は早ければ早い程いい。5分を過ぎると蘇生出来ても脳死状態になる場合が多いらしい。


不死:体がバラバラになっても生き返り可能。細胞の一欠片でも残れば、時間はかかるが生き返るらしい。超マイナー強力チート能力とのこと。


チート能力によっては死んだら終わり~だけど、僕のミスだし、いいやつつけたよ~だって。

でも、ほぼ死亡状態から魔法で回復もできるし、死んでも蘇るってもう人間じゃなくね?

子供のために絶対に死ねないから、有難いっちゃ有難いんだけど。


3つめは………


「3つめはさぁ、実際に異世界に行って、じっくり考えてもらって、欲しいと思った能力をあげるよ!欲しいと思った能力があったら声に出して叫んでみて。そしたら、その力が手にはいるようにしとくから。」


だそうです。


*ママチャリ。


ママチャリも異世界に行くらしい。私とママチャリでもう1セットになってるとか。ママチャリは異世界にないから、見た目あっちの世界にもいる馬に見えるようにしとくね。だって。私には自転車に見えるけど異世界人からしたら、馬に見えるらしい。

ママチャリにもチート能力をつけてくれた。ママチャリの子供を乗せる前カゴの部分。そこを時間経過なし、無尽蔵に入るアイテムボックスに。電動自転車だったので、それを改造して充電いらずで時速300キロ以上出るようにしたらしい。充電要らないのはいいとして、ママチャリで時速300キロ……もう、つっこむまい。

それから、聖域。ママチャリを中心に“聖域”を創れるとか。魔物や悪しきものはこの聖域に入れない。半径3メートルまで伸縮自在。野宿でも周り気にせず、ゆっくり寝れるよ~って。

野宿する前提ですか。






つーか、パソコン!!!


ピロリン、ピロリンうるさいんだけど?

ゲームイベントの招致らしい。

色々話している最中にチェックがチラチラチラチラパソコン画面を見てうざい。

しかも、途中から明らかに早口になってきたし。イライラする。

早く終わらせてゲームしたい感出すぎ。


「何か他に質問ある?」


聞きたいことだらけじゃ!つーか、ご飯とかどうするのよ。お金とかもないの?


「うーん。用意出来ないことはないけど、地球の物、異世界の物を取り寄せるってさ、それも召喚の術式を少~しイジることになるよ。まあ、地球時間で3ヶ月ぐらいかなぁ。」


………ダメだ。


私は、あの瞬間に戻りたい。あの時間に戻らないと子供のお迎えに間に合わない。パートの帰りにスーパーに寄ったせいでお迎えの時間ギリギリだったのだ。


「おば…じゃなくて、レイラさんにはチートな回復魔法があるから、お金なんかじゃんじゃん入ってくるよ。お金さえあれば、異世界でもいいものが手にはいるから。」


またおばさんと言いかけたチェックをギンッて睨んだら慌てて名前呼びをしてきた。名前言ってないはずなんだけどなぁ。


「じゃあ、頑張って僕の人族に貢献してきてね~。あっ、レイラさんは地球に戻るんだよね。そしたら、地球でも異世界でも共通の宝石とかは持ち帰れるから。その自転車の前カゴとバック分くらいなら。ねっ!億万長者。悪くないでしょ?」


それが報酬ですか………


お金はもちろんありがたいが、このまま帰してくれるというなら、私はそっちを選ぶ。子供には私しかいないから。


「はい。じゃあ、これ。」


そういってチェックはいつのまにか持っていたフードつきのブラウンのマントを渡してきた。


「これだけは、ずっと前から用意してるんだ。」


知らない異世界に行く地球人の為に前々から用意してたらしい。防御力に優れ、暑い寒いを軽減してくれる。寝るときの毛布にもなる。このマントは3倍まで伸びるそうだ。

神のマント?ありがたがってなんかやらないんだからね。へっ。


「じゃあ行くよ。大体のマップも分かるようにしてるから。あっ、ちなみにステータスとか分かる鑑定能力はつけてないからもし欲しかったら叫んでね。それじゃ……………」






おい、チェック!!チェックよ。

パソコン見んなや。

そわそわすんなや!集中しろよ。

まじ勘弁してくれ。


ピロリン。


チラッ。


「あ、このイベは……」


チラ見してたチェックが顔ごとパソコンを見た瞬間、私の体が光だした。


「あっ、しまった。」


おいぃ~!チェック!おいぃ~!

今度は何だよ。何なんだよ!

何がしまったなんだよ~~~~。


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