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朝日が昇るなか、いまだに宿のベットに寝ている男の姿があった、この男、アールがこの話の主人公である。
いまだ寝ている姿にあきれている相棒の犬 ヨルの姿があった。
アールを起こすために相棒は少し後ろにさがって勢いをつけてベットに飛び込んだ。
「ウグッッ!」
アールが痛みの声を出して、目を覚ました。男は何が起きたのか確かめるために周りを見渡して、お腹の上にのっている相棒の姿を見つけて、何が起きたのか分かった。
「おいヨル、それはやめろといってるだろ」
相棒のヨルはお前が起きないのが悪いのだろうという顔していた。
「ヨル、やさしいく起こせないのか?、お前が犬だからっていろいろ起こしかたがあるだろ?」
「バフッ」
ヨルは、お前は何を言っているんだという顔を呆れている。ヨルはやる事はやったとベットの上から降りて扉までいき。
「ワン」
アールの方を見てからさっさとしろとばかりにほえ、扉の向こう側えと行ってしまった。
「たく、気持ちよく寝てたのになあ」
「ヨルが待ってるしさっさとしたくするか、はぁ」
アールがしたくを終わらせるのにすこしかかったが、ヨルに声をかけ宿を一緒に出て、すぐのところで相棒のヨルにこれからどうするか話しかける。
「ヨル今日はどこでご飯を食べようか?屋台もいいけど店でゆっくりと食べるのもありだよなぁ」
「ワン、ワン!」
「お、この前行った店がいいのか、たしかにあそこの鶏肉、うまかったよな、それと夫婦がお前にやさしかったもんな、おまけしてもらってたし」
「よし、あそこに食べに行くか、ヨル道案内よろしくな」
「ワンッ!」
ヨルがまかせろとばかりに勢いよくほえ、先を歩き始める。朝の活気ある街中は人が多くアールは人にぶつからずに気をつけてヨルをおいかけていくが、ヨルはすいすいと人たちをかき分け進んでいく。
「ヨル!、待ってくれよ」
ヨルはこちらを見てからすこしはなれているのに気づいたらしく、こちらが近くにいくまで待ってくれていた、アールは近くまで行き。
「そんなに楽しみなのはわかったから、俺をおいていくなよな、俺が迷子になるかもしれないだろ」
「ワフッ」
ヨルはアールの言い分がわかったらしく、仕方ないといいたげな顔をしていた。ヨルはアールの後ろにまわって頭でアールを押しはじめ、早く行くぞとせかしてくる、そんなヨルに苦笑いしつつ頭をなでてやりながら。
「わかったから、そんなせかすなって俺も楽しみなんだから一緒にいくぞ、ほら」
アールはヨルを隣にともなって、目的地の銀食器の歌と言うお店にたどり着いた。その店は大通りからすこしはなれた一般的な食堂で、ここにくる常連の多くがギャーギャー鳥のフライドチキンを頼む、亭主はこの品に特に力を入れているようで、スパイスが効きながらもスッキリとした味の特製のつけだれに一晩漬け込んで、注文を受けてから揚げるということをしている、それと夫婦のひとがらもひとやくかっているようだ。
ギャーギャー鳥というのは、80cmほどあるニワトリに似た鳥だが、名前の由来がとにかくうるさい鳴き声だ、この鳥は身に危険が及ぶとギャーギャーと大きな声でさけび出すのだ、しかもそれを聞いたほかのギャーギャー鳥たちもさけび出す、そんなうるさい鳥だが一般的な鶏肉として広く食べられている。
店に着いたアールとヨルは空いている席につきアールは店の中を見渡す。 店内はそこそこ混んでいて繁盛しているようだ、店の中をながめているうちに亭主の奥さんが水を持って注文をとりに来たようだ。
「おや、この前来た犬連れのお客さんだね、なんにする?」
「この前と同じギャーギャー鳥のもも揚げをふたつください、それでいいよな」
「ワン!」
奥さんはヨルの頭をなでながら注文をとっている、ヨルもうれしいようで行きよいよくしっぽを振っている。
「あいよ、もも二つね。もも二つ!」
「おう!」
キッチンの方から亭主ののぶとい声が了解の意味を伴って聞こえてくる。
「それじゃ、すこしまっててちょうだいね」
「ワンッ!」
ヨルは元気に返事をしている、朝のやりとりが嘘のように機嫌がいいヨルを、ながめながらすこし思うところがあるが、アールは考えことをしていた。
この街グワンケルトは大陸バルシュタットのやや南側に位置する王国の交通の要所であり広大な森に隣接し森の恵みも取れ色んな人種や職種の人たちがいきかう発展している街である。
この大陸には人間以外にもほかの人種がいる、例をあげると獣の特徴をもつ獣人や爬虫類の特徴をもつ竜人、鳥の羽をもつ鳥人に昆虫をかなり人に近づけた虫人などがいる、皆わだかまりなとなく暮らしている。
ほかにも魔法などが有るが魔法のアイテムしかない、魔法はとうの昔に廃れてしまったのだ、魔法アイテムも気持ち身体能力が上がるや剣がすこし切れやすくなるや荷物がすこし軽くなるなどの効果があるのが一般的だが国宝の中には伝説の中で語られるような物もあるが、魔法使いはもういなくなり、魔法アイテム製作の職人くらいしかいないのだ。
アールも中に入れた物が5分の1にする、すこし値のするカバンなどを持っているが重さまでは軽くならないのでたくさん入れると持てなくなるという仕様だ、容量もそこまであるわけではないので、すこし便利なくらいだ。
アールはいろんなことをボーと考えていたが、奥さんが注文の品が持って来たので考えるのをやめた。
「はいお待ち、モモ揚げ二つね」
「うーん、いいにおいだね」
「あんがとね、はいこれと、きみには食べやすいようにボールに入れといたよ」
「あれそっちのほうが量が多くない?またおまけしてくれんの?」
「ああそうだよ、旦那が店に出せない部分をね、それにかわいいうえにかしこいじゃないか」
「ふーん、まあいいやありがとう、お前もお礼するんだぞ」
「ワンッ!ワンッ!ハッハッハッ」
「おー、よしよし、めしあがれ」
ヨルは全身からありがとううれしいと表現して声を出す
奥さんが持ってきたモモ揚げは皿をボールに変えてヨルが食べやすいようにしてくれたようで、さらにおまけを入れてくれたらしく、この夫婦の気遣いが繁盛の一因のようだ。
「ほらヨル、いただきます」
ヨルはアールの言葉をまってから勢いよく食べ始める。
アールは大きなモモ揚げを手でつかみかぶりつく、揚げたてのパリッとした皮とその下からくる肉の歯ごたえそして後から来るスパイシーな肉汁をともなった旨みが瞬く間に口の中に広がる、噛むたびに広がる旨みと程よい肉の歯ごたえそしてスパイスの効いた味それでいてくどくない味付けになっている、何度も何度も噛んでから飲み込んでから次の肉えとかぶりつく、それを繰り返しす。 肉を食べ終わると、ついてきたパンを手でちぎり手についた油を落とし皿に残った肉の油をすくい取っていく、パンに肉汁がしみこませて食べるを繰り返して、皿が綺麗になるまで食べた。
アールはうまかったなと思いながら水を飲みながらヨルを見ると先に食べ終わっていたらしく、くつろいでいた。
「ごちそうさま」
「うまかったな、ヨル」
感想を述べヨルに話しかけると、あくびで返事をしてくるだけだった。アールはそれに対して思うところはあるものの、まあいいやと気にするのをやめた。
「ヨル、それじゃいくか」
「ワフ」
お金を支払し一言二言会話をしてから店をあとにした。




