光明の活躍その8
―僕も自分のことしか考えてなかった!?―(明)
『それに、光治は悪い奴じゃないって知ってるだろう?』(ケント)
『はい。』(明)
『ただ、光治は暴走する凶器のような奴だ。誰かが止めてやらなくてはいけない。』(ケント)
『僕には、無理です。』(明)
明は自身でも気付かぬうちに涙を流していた。
『お前じゃなくてもいい。だが、できる限り支えてやれ。そこまで無理をする必要は、ないから。』(ケント)
ケントはやさしく、そう言った。
その日の夜、光治から明に電話がかかった。
『明。』(光治)
『何?』(明)
『ごめん。』(光治)
『本当に!?理解して言ってる?』(明)
『ああ、俺の目を見ろっ、これが嘘をついている目に見えるか?』(光治)
『…どーやって見るのさ。』(明)
『心眼で。』(光治)
『ふっ、フフフ。分かったよ。ゴメン、僕も悪かった。』(明)
次の日、
拓也が明の元へと来た。光治も見ていたが、ひそひそ声で、よく分からない。
『明。』(拓也)
『何?』(明)
『俺が悪かったのなら、ひとつ、言うことを聞く、それで許してくれないか。』(拓也)
明は
―この人も不器用だなあ。―
と思いつつも、フフッと笑った。
『じゃあ、たぷ友好会に入って光治君のストッパーになる、これなら許してあげる。』(明)
拓也は怪訝そうな顔をしてたが、やがて了承した。
『ハイッ、チーズ。』(舞)
舞が撮る側から写る側へと走る。
…そして、カシャ。
たぷ友好会の皆が皆、笑っていた。
真ん中には光治と明が肩を組んで、ブイサインをしていた。拓也は後ろで、その二人を支えていた。
そして、その隣で嬉しそうに特大の笑顔で笑っている光明。
たぷ友好会の新たな一枚。題名の欄には
『新たな部員、拓也!!と、たぷ友好会復活記念!!!』
と書かれていた。
光明の活躍・完




