光明の活躍その4
『ん?何だ?』(光治)
光治の目には光がない。
光明は息を整えてから、こう言う。
『考え直してよ。たぷ友好会に戻ろう?』(光明)
『ごめんだな。俺は明が誘ったから入ったんだ。あいつが抜けた今、俺があの部にいる意味はない。』(光治)
光治は振り向き直す。そして、又、歩を進める。
最後に光治はぽつり、
『…それに、あのメンバーじゃないとやる気が起きねぇしな。』(光治)
と言った。
『…光治君。』(光明)
次の日の学校の休み時間、光治達のクラスへと向かう。
広梳はいなかった。
光明は明に話しかける。
『裁薔君、たぷ友好会に戻ろう?』(光明)
明は教科書、ノートをかたずけながら、釈然としてこう言う。
『ああ、たぷ友好会だけど、今から廃部届けをだしに行こうかと思ってたんだけど、一緒に行くかい?』(明)
机にニ、三粒涙が零れた。光明は明が机に出したその紙を破いた。
『僕は…続ける。』(光明)
明は溜息をつくと、
『じゃあ、責任者交代の紙を書くから、印鑑持ってきてね。』(明)
と言った。
次の日、休み時間に舞に会いに行く。
『え?たぷ友好会?』(舞)
舞は忙しそうにケータイでメールを打っている。
『うん、戻って来てよ』(光明)
光明は昨日の件が堪えたのか、声に力がない。
『そんな部活あったっけぇ。』(舞)
光明は頼む。
『舞さん、戻ってきて。』(光明)
『そんな未練は残さない方がいいわよ。廃部になるのは事実、事実は事実で受け止めなきゃ。』(舞)
依然、舞はこっちを見ない。
光明は教室をとぼとぼと出て行った。
次の日、学校の休み時間に光明は広梳に会いに行った。…が、休み。どうやら、あれ以来学校に来てないらしい。光明は休み時間で広梳の住所を調べ、場所を特定していた。
…そして、学校の帰り。
『ここら辺だったはずだけど。』(光明)
光明は前方に城戸、と書かれた表札の家を見つけた。そして、チャイムを鳴らす。
…しかし、反応がない。
光明は普通より少し大きな声で、しかし、今出せる精一杯の声で、
『あの〜、城戸広梳君のお宅ですかぁ〜?』
と言った。すると、2階からドタドタ走ってくる音が聞こえ、やがて、誰かが、玄関前まで来た。そして、カギが開かれ、ガラッと、戸が開いた。と、同時に、
『先日、電気代は支払ったはずですが!』(広梳)