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光明の活躍その2

『幸い武器は持ってないようだからな。捕らえるのは簡単だ。』(拓也)

光治は拓也を殴り返した。この時、拓也は油断してたのだろう。防御もカウンターもできなかった。

光治は真剣な顔でこういう。

『助けるのが先だ。まだ火も余りまわってない。』

『馬鹿がっ。火をあまくみるな。熱や煙、さらに場所も封じられてはお前なんかすぐくたばるに決まっている!!!』


『こうして言い合っている内に、放火犯に逃げられ、中の人も助ける事ができなかった、つーわけだ。』(光治)

『それは…。』(明)

明は

―どっちも馬鹿なんじゃないかな―

と言おうと思ったが、止めた。

『なんだよ。』(光治)

『まあ、結果的にはそれでよかったと思うよ、僕は。』(明)

『は?何で?何もできなかったんだぞ?あの野郎のせいで。』(光治)

『だって、どっちも危険だもの。専門的なことは専門家に任せるのが1番だよ。火事には消防士、放火魔には警察官、というようにね。確かに、光治君が火事の中の人を助けられたら、それはそれでいいと思うよ。拓也君が放火魔を捕まえられたら、それはそれでいいと思う。けど、結局、自分の事しか考えてないよね。』(明)

『どーゆーことだ?』(光治)

『心配する人のことを考えてない。もし、君や拓也君が怪我、もしくは死んだ、なんてことになったら、どれだけ他の人が心配したり、悲しんだりするか、考えたことはあるかい?君の体は君一人のものじゃないんだ。火事の中の人を助けたければ、消防士になればいいし、放火魔を捕まえたければ、警察官になればいい、こういうことさ。』(明)

光治は押し黙った。

が、少しして、

『だけど、広梳の時は協力してくれたじゃねーか。』(光治)

『あれは…君の熱意に負けて……。』(明)

この時、光治は後悔した。相手が押し黙るジョーカーのようなものを使った気がして。

明は下を向いていたが、やがて光治の方を見て、

『広梳は君の大切な人だったんだろ?』(明)

『ああ。』(光治)

『協力しない方がよかった?』(明)

『いや、そんなことはない。感謝している。』(光治)

『なら、それでいいじゃないか。』(明)

光治の方を向いてからの明の言葉はただ、淡々と発せられていた。感情もなく、機械のように。


そして、部会、

いつもの部屋に行くと、舞と、広梳が喧嘩していた。


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