光明編その5
『なるほど、その手がありましたか。しかし花月はすごい運動能力…というより戦闘能力なので並大抵のことでは認めないと思います。』(刹那)
『頭で認めさせるとか。』(明)
『う……ん、主人はそれほど頭いいわけではありませんし、…花月もそれは重々わかっているはずです。』(刹那)
『戦闘能力で花月を上回る、これしかねぇ。』(光治)
『それだと確かに認めるでしょうが、不可能だと思います。花月の戦闘能力は生半可なものではありません。一夜にしてヤクザの組を一組、一人で潰してしまうほど強大なものです。』(刹那)
『花月にとっては弾丸でさえ、止まって見えるそうです。』(刹那)
『うへぇ、バケモンだ。』(舞)
『うつてなし…か。』(広梳)
『もう日も暮れそうですし、又今度にしませんか?』(刹那)
『そうだね。』(明)
…という事で今度また話し合うことになった。
そのすぐ後に光明にどうだったときかれたが、刹那はともかく、花月が…というと、そう…と悲しい顔をしてさって行った。
その後、花月を認めさせればいいという事を光明に伝えた。
この夜、光明は初めて念話してみた。
―花月、花月―(光明)
―なんだ、クズ―(花月)
―僕がお前より上回る事があったらもう二度と勝手にでてこないと約束しろっ―(光明)
―いいだろう、だがお前のようなクズにそんなもんがあるのか?―(花月)
―あるっ!―(光明)
―なんだ、言ってみろ―(花月)
―僕の趣味は花だ。花の知識に関しては誰にも負けない自信がある。―(光明)
―くだらねぇ。花の知識が生きるのに何の役に立つ?だからテメェはクズなんだよ。―(花月)
―……。(…もう、どうしようもないのかっ。いや、花月を変えてみせる。)―(光明)
これで念話は終わった。
三日後の夜、夜ふけに光治はぶらりと外に出た。そこで…
―ドンッ―、花月が現れた。
『よう!』(花月)
『クッ。』(光治)
『また会ったな。』(花月)
『お前は…花月!!』(光治)
『どうしたんだ?こんな時間に。この前は俺をみてふるえていたカスがっ!』(花月)
『頼むっ!光明の意志にさからってでてこないでくれっ!』(光治)
『そいつはできねーな。』(花月)
『あいつはこの三日、お前を超えるため努力していた。お前は見れないだろうが、あいつの体は傷だらけだ。』(光治)