光明編その3
『ハァ、ハァ。あれは確実に、俺より強い!!!。何だったんだ、あれは。』(光治)
光治は当時の自分を思い出すが、レベルが違うと実感した。
次の朝
放課後、四人で部会で楽しく談笑していた矢先、
ガラッ。(戸を開ける音)
だれかが入ってきた。
『ここは…、理科室か、間違えた。』
『光明君!!』(舞)
光明は手をふった。
『刹那さん! (明)
刹那!! (広梳)
刹那ちゃん!』(光治)
『いや…まさか、花月?』(光治)
(何故光明が刹那や、花月で呼ばれたかというと三人とも顔、姿、形がそっくりだからだ。)
―刹那―
―花月―
―ドクン―
光明は刹那や花月という声を聞くと頭をかかえて走って行った。
『あ、待って。』(舞)
『…行っちゃったね。』(明)
『刹那じゃないのか?』(広梳)
『花月かもしれない。』(光治)
『どういうこと?』(舞)
四人は同じ人物が三人いることを話しあった。そしてなにより不可思議なのが刹那や花月と聞いて逃げて行った光明のことだ。接点はあるのか?
『どうやら、本人にきいてみるのが1番のようね。』(舞)
ということで四人は光明を呼びだした。
『何?』(光明)
『光明、刹那や花月についてなんだが…。』(光治)
ダッ。光明は走って逃げようとした。
『待って、逃げないで。何か関係があるのなら、教えて欲しいのよ。』(舞)
光明はおとなしく捕まった。
『奴らの名を呼ばないでくれ!!』(光明)
『どういうことなの?』(舞)
『奴らは…僕なんだ。』(光明)
『ますますわからんな。光治、おまえ、わかるか?』(広梳)
『いや、さっぱりだ。』(光治)
『もしや、二重人格なんじゃ…』(明)
『そんな生やさしいもんじゃない。』(光明)
『もったいぶらずに教えやがれ!!』(光治)
『君に教えたって、どうとなるわけでもないだろ?』(光明)
『もしその事でお前が悩んでんなら、俺らが全力でとりくんでやる。』(光治)
『っ!!!』(光明)
光明はまわりを見た。
舞は任せろのサインをとっていた。
明はうなずいていた。
広梳はフッ、といい、かすかに笑っていた。
『何故会ったばかりの僕にそこまで…。』(光明)
『それは…そう、お前が困っていたからだよ。』(光治)