光明編その1
二年前、
『…よんで』
―ん?何だ!?頭の中で声が。―(光明)
『よんで』
―クッ、まただ。頭痛もする。―
『わたしを 呼んで!
オレを 呼べぇ!』
うわぁぁぁぁぁ。頭が……割れ…る。
ドクン。
この夜、一夜にしてある暴力団がひとつ、消えたという。
学校に登校するときのこと、
ドンッ。舞は余所見をして誰かにぶつかった。
『あっ、すみません。』(舞)
『いえいえ、こちらこそすみません。』
『花壇に水をやってるんですか?』(舞)
『うん、これはチューリップ…』
『(…それは見てわかるんだけど。)じゃあ、こっちの花は?』(舞)
『…、実はこの花壇にある花はチューリップしかわかんないんだ。他の花は親戚に貰ったものでね。今調べてたんだけど。』
よく見ると、その青年は片手に『日本の草花』と書かれた本を持っている。
『あはははは〜、何それ。キミ、面白いね。私の名前は舞。キミの名前は?』(舞)
『光明。妃 光明。でも名前なんて知ったって意味ないんじゃ…。』(光明)
『同じ学校なんだから、名前さえ知ってりゃいつかまた会えるでしょ。』(舞)
『ははっ。そうだね。』(光明)
…そして舞は教室に入った。
『光明君かぁ〜、私好みのかわいい子だったなあ。』(舞)
『ビジュアルは芦来河君に似てるけど、髪は真っ白だったし、いいなあ、あーゆーの。』(舞)
『何ポケーっとしてんだよ。授業始まるぜ。』(光治)
『し、失礼ね。ポケーっとなんてしてないわよ。』(舞)
『いーや、してたね。あの顔はステキな人に出会えた、ラッキー、って顔だったね。』(光治)
『光明君はそんな…。それにそんな顔してないわ。ねぇ、明君。』(舞)
『…え…と、してたかな。』(明)
『うそ。』(舞)
『誰が見てもそんな顔してたぜ。』(広梳)
『どんな顔よ。』(舞)
『こんな顔(マヌケ顔)』(光治)
『うそー。』(舞)
舞は赤面した。
下校の時のこと
『あっはっは。しかし今日は最高だったな。』(光治)
『ああ、舞さんのこと?でもあれはかわいそうだったよ〜。』(明)
『しかしあそこまであの舞を追い詰められるとはな。』(広梳)(タバコ吸いながら)
『傑作だったな。(笑)もう一回してぇ。』(光治)
『無茶言わないでよ。それより、もう駅だよ。』(明)
『ああ、じゃあな。』(光治)
『じゃ。』(明)
『ああ。』(広梳)
その時、
プーーーーーーー。車のクラクションの音だった。その方向をみると女の子がひかれそうになっていて、その車のスピードから光治は危険だと判断し、体を動かしていた。
『危ねぇ。』(光治)