芦来河編その1
とある日の学校、
『キャー、キャー、キャー。』(女子達)
『なんだあの女子の集まりは?』(光治)
『あら、知らないの?中心に誰かいるでしょ。』(舞)
『誰だあれは。』(光治)
『あの人はこの学校のアイドルである芦来河 優君よ。ジャニーズ系だし、スポーツやらせても勉強やらせても優秀で、もてるのよねぇ。』(舞)
『そんな人いたっけか?』(明)
『…明君まで。(笑)』(舞)
『気にくわねぇな。』(光治)
『彼がモテるからでしょ。』(舞)
『断じて違う。』(光治)
…そして部会。
『…っつー奴がいてさぁ。』(光治)
『それはただの嫉妬だろ。』(広梳)
『違うって。』(光治)
『何が違うんだい?』(明)
『うっ、………、何かが違う。何か嫌な波動を感じるんだよ。』(光治)
『何それ。』(舞)
…帰りの電車にいる時の事、
『どけっ、女。そこは俺の特等席だ。』(芦来河)
芦来河は席に座っている女の子をむりやりどかした。
『痛っ。』(女の子)
『おい、てめぇ、先に座ってたのはその女の子じゃねぇか。てめぇがどけよ!そして女の子に謝れ。』(光治)
『誰だい、君は?』(芦来河)
『俺は和田光治。そんな事よりその女の子に謝罪しろ。』(光治)
『嫌だね。どうしてもと言うなら、僕と勝負して勝てたらこの女の子に謝ってあげるよ。その代わり、』(芦来河)
『なんだ!?』(光治)
『君が負けたら、んー、そうだね、ぼうずになって芦来河様に逆らってすみませんでした、と言いに僕のクラスまで来てもらおうか。』(芦来河)
『上等だぜ!!』(光治)
『あともう一つ。』(芦来河)
『なんだよ。』(光治)
『たぷ友好会を解散してもらおうか。』(芦来河)
『何故それを。』(光治)
『君は乱暴者で有名なんだよ。』(芦来河)
『ま、以上の条件なら勝負してあげるけど?』(芦来河)
『ケッ、首あらってまってろ。』(光治)
『おっと、日時は来週の日曜日8時、場所は井の頭公園で。それと君の方こそ、ぼうずになって謝りにくる覚悟をしておいてくれよ。』(芦来河)
…そして次の日の部会、
『…っつー事になってよ。』(光治)
『バッカじゃないの!?芦来河君と勝負するなんて。』(舞)
『勝算はあるのかい?』(明)
『………(首を振る)。』(光治)
『じゃあ、何か仕掛けるしかないが…。』(広梳)