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昼間の食堂は当たり前だけど喧騒に包まれている。
ここの大学の学食は安くて美味しいで有名だし
高校生の時には考えられないぐらい混んでいる。
こんな人ごみの中だと足をかばうために俯きがちになってしまう。
「美緒ちゃん遅いなぁ...」
そう、ある程度危険な場所には近づかないようにしてるんだけど
今日は美緒ちゃんと約束をしたので来てたのだ。
けれどこんなに人が多ければ美緒ちゃんがいても気がつかないだろう。
「...とりあえず、移動しようか」
こんな場所に突っ立てると危険だし何より迷惑だ。
移動して美緒ちゃんに連絡しよう。
そう思って移動を始める。もちろん下を向いたままだ。