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31.戦隊

近々、カオル編を終わらせます


仕事が暇になった途端、やる気が出てきました


 平太はカオルに近づくと、剣を掴んだ。カオルは.....顔が二目とも見られない姿となっていた。


 平太の『棒使い』は敵の武器を奪うことが出来る。カオルの武器をとりあえず無効化しておいた方が良いだろう。剛力が呆れたように言った。


「平太、お前の頭のソレは何だ?」


「『どんな攻撃も一回だけ無力化出来るパンツ』です。本来は金的用みたいですが.....」


「ああ、中古品処分用カートの中にあったやつ?」


 昴の言葉に速水は表情を曇らせた。中古品のパンツを頭に被ったまま行動していることが原因だろうか? まあ、パンツを被って堂々としてる奴になんて平太自身、近寄ろうとは思わないが。


「まあ、いい。平太とりあえずこっちに来い」


 剛力が手招きに平太はカオルの剣を引き摺りながら近づいた。


「やりましたよ! 剛力さん! カオルを倒しました!!」


 平太が手を振りながら近付くとカオルはにっと笑った。


「おう、よくやったな。流石だ。と褒めたいところだが......。バカヤロウ!!」


 剛力はそう言って平太の頭を殴った。強い衝撃で平太の視界がぐらりと揺れた。


「な、何をするんですか!? 折角倒して来たっていうのに!!」


 平太の言葉を、掻き消さんばかりの声量で剛力は吠えた。


「独断行動をするな!! カオルは背後にいた俺の動きを察知していた! 場合によってはお前も同じように殺されてたかもしれないんだぞ!」


「け、けど、結果的には成功したじゃないですか!?」


「終わり良ければ全て良しじゃないんだ。俺も褒められた物じゃないが、それでも仲間なんだ! お互い信用して戦うんだよ!!」


 剛力の目は真剣だった。セリフはクサイが言っている事は確かだった。平太は肩を落とした。


「すみませんでした」


 その言葉に剛力はニヤリと笑うと平太を抱きしめる。汗と泥臭かったがとても温かかった。


「いいさ。次は協力しようぜ。仲間なんだからさ」


「ゴリむさ苦しいからそういうのは辞めてくれない」


「あはは。そういう本の内容みたいねー」


 昴と速水が歩み寄りながら笑った。平太が恥ずかしさで目を逸らそうとした時、ふと気づいた。思わず口が震える。


「あれ? カオルの死体が無いんですけど?」


「何言ってんだ。そこにあるじゃ......無いなぁ」


 平太達が周囲をキョロキョロと見回していた時だった。


 平衡感覚を失うほど大きな揺れが平太たちを襲った。平太は思わずよろけて地面に手をついた。しばらくそうしていると揺れはおさまり、立ち上がる事が出来た。


「すごい揺れでしたね。また速水さんが魔法を使ったんですか?」


 平太は笑いながら速水に声を掛けた。しかし速水は平太の言葉に反応せず、口を開けたまま上を見ていた。


 いや、速水だけでなく、剛力も昴も同じ方向を見上げていた。一様に歯を食いしばったり、目を丸くしている。


 なんだろう? 平太もまたそちらの方向を見上げた。


 そこには.....。巨大な鎧があった。その巨大さを例えて言うのであれば、東京タワーと言えるだろうか?


 高さを比べるものが周囲に無い為、何ともいえないが、200m以上はあると言える。デイダラボッチ、海坊主、巨人。ソレを指す言葉は幾つも有るだろうが、平太には理解が出来なかった。


 先程、倒したカオルが日曜朝に放映している多人数ヒーロー物のように巨大化していたのだったから。


「さあ、二回戦と行こうか」


 空気を振動させるカオルの声に平太は小便をチビりそうになってしまった。

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