電波にのせて
病んでるときのテンションて小説を書くときにちょうどいいテンション。
「ねーねー、日曜空いてない?会ってみたい!遊ぼうよー」
「あーごめん、その日は予定があるんだ、またの機会にぜひ」
……大体こういうお誘いメールでまたの機会なんてあるわけがない。
馬鹿だ。
男なんて。
こいつ面白いなーって友達になれたかなと思った頃に送られてくるメールは全部こんなものだ、
くだらない
果てには
「実は葵のことが好きです。付き合ってください」
だなんて
携帯の画面に送れる筈のない感情を無理くり送ってくるんだからたまらない。
…別に、だからあの子が好きというわけではないけど。
私だって昔は普通の女の子だった。
席替えをして隣の男子を好きになって1日中ドキドキしてたり、なかなかその人と話せなくてもやもやしたり、でもある特定の人に感情を左右されるようなそんな毎日も楽しかったり。
ただ、対象が変わったのだ。
「…はぁ」
ため息をひとつついて、あの子のための建前返事メールを送る送信ボタンを押して携帯の電源をきる。
あの子にメールboxを見られても嫌われないように。
ああ、
不愉快だ。
こんな日はひとりでドーナツでも食べに行こうかな。
吐くくらいに、食べてやろう。