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魔王との謁見

「さて皆さん全員座りましたね。ではちょっと待ってください。エドウィン!お茶出してー。」


魔王がいきなり大きな声で誰かの名前を呼んだと思えば次の瞬間に彼女の隣に執事らしき服装の男が立っていた。勇者達が驚いて目を見開いているが魔王たちはいたって普通ですよといった感じに行動している。


「エドウィンお茶淹れてくださいな。あとお茶請けもよろしくお願いしますね。」

「かしこまりました魔王様。」


エドウィンと呼ばれた男は恭しく礼をした後に亜空間からティーセットを取り出してお茶を淹れ始めた。

この行為すらも勇者達からしたら常識外れである。

亜空間というのは瞬間移動と同様に高度な魔術でありそう易々と使うようなものではない。ましてや間違ってもティーセットを淹れるようなものではないのだ。


「・・・・・・・・・・俺もう常識とか考えるのよすわ。」

「ユウキに同感。私もやめるわ。もうどうにでもなれって感じだし。」


ユウキとマユが乾いた笑い声を出しながらそう呟いた。



「ではお話に入らせてもらいますね。私は先程も申しましたけど第197代目魔王です。約半年前に就任しましたのでまだ魔王になって日が浅い未熟者ですがどうぞよろしくお願いします。それでですねこちらも先程も言ったのですが私達魔族は人間と敵対するつもりはまったくもってございません。むしろ仲良くしたいと思ってます。」

「・・・・・・・・だが今まで魔族が人間と仲良くなんて1回も無いぞ。それに魔族に家族が殺されたものも山ほどいるんだ。それなのに仲良くとは・・・・・その辺をどう説明する?」


アニスにそう切り替えされ困った顔をして魔王は黙り込んだ。そしてはいりたての紅茶を口に含んだ後に意を決したような顔で勇者達を見た。


「えっとですね信じてもらえないかもなんですが一応私のことについてお話したいと思います。聞いてくださいますかね?」


そう問われて勇者達は頷く。というよりも頷くしか選択肢が残っていなかった。

なぜならさっきから執事のエドウィンが「聞くよな?魔王様の話を聞かないなんてありえないよな?」といったような目でこちらを睨んでいるからだ。その目力は並大抵の人なら失神してしまいそうなくらいにすごかった。よって頷かざるを得なかったのである。


「ありがとうございます。では話させていただきますね。・・・・・・・・・・・・・・じつは私、勇者さんたちと同じ異世界人なんです。」


勇者達は本日何度目だよと言いたくなるが懲りずに再び驚愕の表情で固まる。

が、今回はエドウィンの恐ろしい睨みが彼等の驚きより勝ったらしくすぐに元に戻った。


「ってえ!?異世界人って地球から来たのか!?」

「はい。地球の日本から来ましたよ。アメリカもカナダもロシアも中国もある世界から来ました。」

「マジで!?じゃあテレビとかパソコンとかカップラーメンとかも知ってるの!?」

「もちろん知ってますよ。デジカメも漫画も携帯とかも。」


そう言いながら彼女は嬉しそうに笑った。


「だから勇者さんたちが召喚されたって聞いたときすっごく嬉しかったんです。地球の人に会えるかもって。しかも私は魔王で相手は勇者だから敵対するかもだけど絶対会えるだろうなって思って。とてもとってもこの日を楽しみに待ってたんですよ。」

「そうだったのか・・・・・・。えっと魔王様も召喚されたのかな?」

「あ、いえ私はなんかよく分からないんですけど下校中に時空の狭間というものにひっかかっちゃったらしくてこっちに来たみたいなんです。それでたまたま落ちたところがそこにいるエドウィンのお父様のお家だったんです。エドウィンのお父様はとっても優しい方でして身元も訳も分からない人間の娘の話を信じてくれて私を第196代目魔王からかくまってくれたんです。実は前魔王は大の人間嫌いでして・・・・。人間見つけたら処刑が普通だったんですよ。なので私が殺されないように屋敷に住まわせてくれたんです。本当に素敵な人でした。」

そう幸せそうに語った彼女は一息つくように紅茶を口に含む。

そして先程までの幸せそうな声音を一転させて悲しそうに語った。


「ですが、ある日彼は前魔王につかまってしまったのです。」




続きます。

短い上にものすっごい変なところで切ってすみません;

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