(´・ω・`)
「…なにこれ?」
ラノベ的、ありきたりな話…かもしれないが、今自分どこにいるのかわかりません。
動く事の出来ないまま周りを見てみる。
鬱蒼としげる木々、少し湿った土。そして、見たことの無い色をした、サンサンと輝く太陽が二つ。
太陽がふたつ?
ふぁんたじぃ?
なにこれ?ファンタジー?なんだろうか?
今年25になり、仕事もしてないニートな私が異世界トリップ?
それともなにか?知らぬ間に腐女子から貴腐人にクラスチェンジしてた、私にご褒美ひゃっほいなの?
「ありえない。そんなドリームが許されるのは十代までって決まってんだから」
自分に言い聞かせてみたが、現実は変わりはしない。
昨夜の記憶を呼び覚ます。
確かに布団で寝ていた、目が覚めたら森。
布団ごとトリップしていたため、夢と勘違いしつつ二度寝に決め込んで寝てみたが、変わらない。
何度見ても、森。
「つー事は白馬に乗った王子様でもくんのかねぇ?」
それとも非力な私は獣に対して死亡フラグたってる?
今のところ見た感じ、チートな訳もなく、肉食な奴らに襲われたら確実に召される。
ただ、二度寝をしていても肉食獣に襲われることなく、目覚めることが出来た。
運が良かったのかも知れないがどうなんだ?
「呼ばれた系なら、魔法使いとかいないのかな?或いは、魔王?かみさま?」
周りの景色は何一つ変化無し。
このままじっとしていても、先程危惧したこともある。
何処か安全な所に移動しなければ。
仕方無しに布団を畳み、全てを運ぶのは無理と判断し、一番軽い掛け布団をパジャマの上から羽織る。
「白いでっかい狼が喋ったりしないかな」
夢見がちな25歳の一言である。