表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
25/31

真逆なふたりのお付き合い(涼平編)(4)

涼平くんの話、第4話です。

県の新人戦が終わった!今回も我が藍丹中が優勝だ!この調子で来年も全国に行くぞ!…と言いたいけど、中々大変そうだ。


と言うのも、奥島さんがいる欧天中がかなり力を付けてきている。


実際、県大会の決勝はPK戦でなんとか勝利したんだ。来年はかなりの強敵になるぞ…!


あの2人…福谷と柳木がいたらもっと余裕があったかもしれないんだけどね。あの2人は中々傲慢だけど、サッカーの実力は結構あるのだ。


あの2人は騒動の後、1週間の部活謹慎となった。それと新人戦での帯同禁止、謹慎明け後は1ヶ月マネージャー業務をやらされることになった。


人が少ないところで他校の、しかも女子の腕を掴んだのが良くなかった。あと、マネージャーを軽視する発言も。キャプテンめちゃくちゃ怒ってたな。


謹慎明け、2人はかなり大人しくなってた。家で家族やきょうだいにコッテリ絞られたらしい。


2人は奥島さんや他の欧天中の人たちにしっかり謝罪したらしい。俺にも謝罪に来た。俺や公徳が活躍しているのを見て嫉妬していたらしい。それを関係無い人にぶつけてしまった事を本当に反省していた。


他の人は知らないが、俺は許した。2人の行動や言葉は間違いなく悪いことだったが、しっかり反省しているし、俺は別に2人が嫌いなわけではないのだ。同じ小学校だから付き合いも長いしね。


…とまあ、色々あったけど。やっと大会が終わって、今日は勉強会!と、言うわけで!なんと!俺と公徳は奥島さんの家に行く事になった!


奥島さんの兄である志郎さんが提案してくれたらしい。ありがとうございます!


俺は公徳と待ち合わせてから、奥島さんの家に行ったんだけど…


「でっけぇ…」


「…でかいな。」


奥島さんが社長令嬢なのは知っていたけど、それにしても家がでかい!


俺達が圧倒されていると、門から白髪のダンディーなおじいさんが出てきた。…まさか!


「宍戸様、大宅様ですね?私、奥島家より執事を仰せつかっております、瀬田(せた)と申します。」


「し、宍戸 涼平です!し、志郎さんと優子さんにはお世話になっております!」


「お、大宅 公徳です。同じく、お2人にはお世話になっております…」


し、執事だ…!本物だ…!すげえ…


俺達は緊張でガチガチになりながら、瀬田さんに付いていった。


家の中を歩いていると、瀬田さんがクスリと笑った。


「ど、どうかされましたか?」


俺がそう聞くと、瀬田さんはハッとした様子で俺を見た。


「ああ…!お嬢様は滅多にご友人をお招きしないので、つい嬉しくなってしまって…申し訳ありません。」


「い、いえ!謝らなくて大丈夫です!」


そうだったんだ…!と言うことは、結構心を開いてくれてるのかな?だったら良いな…


そう思っていると、瀬田さんが扉の前で止まった。おそらくここが奥島さんの部屋なんだろう。


瀬田さんが扉をノックする。


「お嬢様、瀬田です。」


「瀬田?入ってちょうだい。」


中から声がすると、瀬田さんは扉を開いた。


部屋の中には奥島さん!…と、志郎さんが座っていた。


奥島さんは俺達を見ると話し掛けてきた。


「宍戸さん、大宅さん、お待ちしておりました。」


さあ、勉強会の始まりだ!



~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「では、始めましょうか。」


奥島さんはそう言うと、机の上にテキストを並べた。


「よ、よろしくお願いします!」


「よろしくお願いします。」


そう言って俺と公徳も机にテキストを並べる。うーん、どれからしよう…


「英語にしましょうか。お2人とも苦手と聞きましたので。」


奥島さんの提案に俺達は乗ることにした。


そういえば俺達は苦手教科を教えてもらいに来たんだよな…



~~~~~~~~~~~~~~~~~~



「…ねえねえ、奥島さん、ここって…」


「ここの文の意味がこうなるので…」


「…!なるほど!ありがとう!」


「いえ。…もうこんな時間なんですね。」


「えっ。…本当だ!」


時計を見るともう19時前だ。


「みんな真面目だなー…時間を忘れるまで勉強何て…まあ、お陰で俺も課題が捗ったけど。」


志郎さんが伸びをしながら呟く。


「いやー…俺もここまで集中が持つとは思わなかったですよ。おく…優子さんの教え方が良かったんですよ。なあ?公徳!」


「ああ、そうだな。」


俺達が奥島さんを褒めていると、恥ずかしそうに奥島さんは呟いた。


「そ、そんなことはありませんよ…でも、嬉しいです。」


頬を赤くしてめちゃくちゃ照れてる。可愛い。


その時、志郎さんが俺達に話し掛けてきた。


「なあ、宍戸くん、大宅くん。もし良ければなんだけど、うちに泊まらないかい?もう遅い時間だし…」


「えっそんな!悪いですよ!」


「良いから良いから…俺の部屋広いし、3人だったら余裕で寝られるぞ!」


「いや、あの、そう言う問題じゃなくて…」


俺は奥島さんの方を見る…が、


「お兄様がこうなってしまっては誰も止められません。諦めましょう。」


この言葉で、俺達のお泊まりが確定した。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「すげえな…」


「ああ、すごかった…」


ドデカイ風呂、超豪華な夕食をいただいた俺達は、志郎さんの部屋にやってきた。お手伝いさん?みたいな人達がたくさんいたなぁ…金持ちってすげえ。


「ふー…2人ともお疲れ様、乾杯!」


志郎さんはそう言うと、缶ジュースを高くあげた。俺達もそれに続く。


その時、扉が叩かれる音がした。


「お兄様、入りますね。」


「おー、優子。良いぞ。」


扉が開かれると、奥島さんがおずおずと入ってきた。パジャマ姿可愛い!


奥島さんは俺と志郎さんの間に座ると、タブレットを取り出した。


「では、どの試合から語ります?」


ウキウキ顔の奥島さんを見て思った。


今日は寝られるかな…?



~~~~~~~~~~~~~~~~~~



「…はっ!」


目が覚めると、部屋は真っ暗だった。


どうやら、話をしているうちに睡魔が襲ってきたらしい。


(…便所行きてえ。)


扉を開けて便所を目指す。場所は覚えたけど遠いな。家が広いとこういう問題があるのか。一つ勉強になった。


「キャッ!」


後ろから声がしたので振り返ると、奥島さんがメイドさんと一緒にいた。めちゃくちゃ驚いたけど可愛いからセーフだ。


「どうしたの奥島さん?」


「…恐らく、宍戸さんと同じ目的です。」


なるほど。だったら目的地は一緒だ。


そう思っていると、メイドさんが急に喋り出した。


「あ!申し訳ありません、お嬢様。私部屋に忘れ物をしてしまいましたので、お2人で向かってください!では!」


そう言ってメイドさんは部屋へ走っていった。


沈黙が走る。


ふと、シャツの裾が引っ張られる感触がある。


裾の方を見ると、奥島さんが少し引っ張っていた。


「宍戸さん、まずは目的地へ行きましょう。」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~



スッキリした俺は、ふと窓を見る。暗いが、風景は見える。


(あ、あの山って…)


「どうかしましたか?」


後ろから奥島さんが話し掛けてきた。


「ああ、あの山を見てたんだ。知ってる?あの山。」


「ええ、一応。幼稚園か小学校で登りますよね。」


「あ、奥島さんの所も?俺も小学校の遠足で登ったんだよ。そしたら、幼なじみの慶太ってやつがさ…」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~



思いの外盛り上がったな…とはいえ今は深夜。流石に眠たい。


ポケットに触れると、何か不思議な感触がした。あ、これって…


「では、おやすみなさい。」


そう言って部屋に入ろうとする奥島さんに俺は話し掛けた。


「ねえ、映画見に行かない?」


「映画…ですか?」


「うん、あの実話のやつ。」


「あ!あれですか!」


「うん、試写会のチケットをもらったんだ。2枚。」


そう言って俺はチケットを取り出す。これはさっき志郎さんからもらった。…のを今思い出した。


「行きましょう!」


奥島さんは目を輝かせてそう言った。


「よし!じゃあ、また連絡するね。」


「ええ、よろしくお願いします。では、おやすみなさい。」


「う、うん。おやすみ。」


そう言って俺は志郎さんの部屋に帰った。


瞬間、思った。



…これってデートってやつでは?



いつの間にか目が覚めていた志郎さんと目が合う。


志郎さんは親指を立てた。


…話を聞いていたのか…中々恥ずかしいぞ。


さておき、デートに誘えたんだ!ここで良い所を見せるぞ!


その為に、しっかり寝よう!


…デート…!ついに…!


ふへへ…


この後、デートで頭が一杯になった俺は一睡もできず、寝不足で朝を向かえるのであった…




次へ続く!

次回、デート回です!

…ちょっと待って、思いの外長くなった。

初の6話に到達しますね。多分。

(説明文コッソリ変えとこ。バレんやろ、多分)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ