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慶太の初恋(1)

和和の短編集、始まります!

しばらくは彼らの周辺で話を作っていく予定です!

「あー…彼女欲しいなー…」


今日も今日とて俺は呟く。


「何回言うんだよ…」


そう話すのは親友の1人、洋介。こいつは俺たち3人組の中で唯一の彼女持ちだった(・・・)


「毎日飽きないな…まあ、俺も人のことは言えなかったが…」


もう1人の親友、駿太が話す。そう!こいつも同類だったんだ!一昨日までは!


「くそーっ!揃いも揃って彼女持ちかよーっ!羨ましい!昨日も言ったけど駿太は気付くのがおせーっ!おめでとう!!!」


「お、おう。ありがとう。昨日も言った気がするけど。」


今日は休日。駅前のファミレスで俺たち3人は喋っている。理由は駿太の恋が実ったお祝いだ。


昨日、いきなり報告されたときは本気で焦ったが、俺も洋介も素直に祝った。自分の恋愛は上手く行かないが、それは親友の恋愛成就を祝わない理由にならない。シンプルに親友が嬉しいと俺も嬉しい。


「それにしても...俺の発言が切っ掛けになるとは…思いもしなかったな…」


洋介がそう話す。確かに、洋介のアドバイスでこんなにトントン拍子で上手く行くとは駿太本人も思わなかっただろう。


「2人のお陰で初恋が実ったんだ。ありがとう。」

駿太が俺たち2人に(・・・・・)感謝を伝える。


「いや、洋介はわかるけど、なんで俺もなんだよ。」


俺は疑問を投げ掛ける。


「慶太が小春の名前を出してくれたから、意識し始めたんだ。」


駿太がそう答える。なんだかんだで感謝されると嬉しいな…


「じゃあ、次は慶太だね。気になる人とかいないの?」


洋介が俺に聞く。


気になる人か…うーん…


「その感じだといなさそうだな。」


「そりゃ彼女は出来ないよ。」


あれ?俺呆れられてる?


洋介が語りかける。


「そもそも順序が逆なんだよ。恋人が欲しいから探すんじゃなくて、好きになった人から関係が発展して恋人になるんだよ。」


確かに。俺は彼女が欲しいと言いつつも、気になる人を探すことはしなかった。


「俺も偉そうなことは言えないけど…先ずは下心無しで関わってみれば良いんじゃないかな?」


駿太が話す。


下心無しか…下心無しってなんだ?色々女子に話しかけてた気がするけど、どうやって話しかけてたかわかんなくなってきたな…


洋介が助け船を出す。


「とりあえずは今まで通りで良いんじゃない?逆にこのタイミングでキャラ変しても難しそうだし。」


「それもそうだな。3年間で出来るかはわからないけど、ゆっくり考えてみるよ。」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~



2人とショッピングモールをうろついていると、女子の声が聞こえた。


「す、すみません!お断りします!友達を待っているので…!」


声の方を見ると、男2人が1人の女の子に迫っていた。


(あれ?あの子…)


男の内の1人は、その女の子の腕を掴もうとしている。


「友達と?良いじゃん。友達も一緒に遊ぼうよ~。」


いや、無理矢理はダメだろ。


気が付くと、体が勝手に動いた。


「坂田さん!お待たせ!」


「えっ」


〔ゴメン、話を合わせて。〕


〔わ、わかりました…〕


「どうしました?俺の友人に何か用でしょうか?」


「い、いや、何でもねえよ…ほら、行くぞ。」


「なんだよ、男ならそう言えよ…ブツブツ…」


男達は捨て台詞を吐きながらどこかへ行った…良かった…暴力とかされなくて…


「ごめんね急に、大丈夫だった?」


俺は女の子に声をかける。


「だ、大丈夫です…ありがとうございます…でも、どうして私の名前を…?」


「お、同じ学校だからね…!俺、同じクラスの西郷慶太、坂田…玲衣奈(れいな)さんだよね?」


「は、はい。お、覚えてるんですね…」


「まあね。」


(クラスメイトの女子の名前は真っ先に覚えたからな…)


「それよりも、勝手に友達を名乗っちゃってゴメン。待たせていたんだよね?」


「い、いえ…さっきのは嘘なので…」


「えっ?そうなんだ。」


「は、はい…そう言えば諦めてもらえるかなって…逆効果でしたけど…」


「ここら辺はたまに厄介なナンパがいるからね。坂田さん可愛いんだから気を付けなよ?」


「かっかわっ!?えっ!?」


なんか不味いこと言ったかな俺?思った通りのことを言っただけなんだけど…


確かに、坂田さんは眼鏡に黒髪のポニーテールと派手な容姿ではないが、小柄で可愛らしい…と思う。


ふと振り返ると、友人2人が駆け寄ってきた。


「おーい、おせーぞ!」


俺は文句を言うと、洋介が弁明する。


「慶太が速すぎるんだよ!…あれ?確か同じクラスだったよね?えーっと…」


「坂田さんだよ。」


俺が教える。


「ああ、ごめんね、まだクラスメイトの名前を覚えきれてなくて…」


「い、いえ、大丈夫です!私、あまり目立たないので…!お三方のような人気のある人が覚えてなくても無理はないです…!」


坂田さんは視線を逸らせながら慌てて話す。恥ずかしがりやなのかな?


すると、ずっと黙っていた駿太が口を開く。


「なあ…俺たちって人気あるの?」


そこ気にするのか。まあでも俺もちょっと気になる。


「富野君は隣のクラスの由良川さんとおしどりカップルで有名だし…金井君は小春ちゃ…梁瀬さんと高身長カップルで有名だし…西郷君は...その…」


坂田さんは言い淀む。そこまで言われたら気になるよ!


「西郷君は...格好いいって…私の友達も言ってて…!と、とにかく…!3人とも…格好良くって目立つんです…!」


待って。俺格好良いって思われてんの?マジ?春来た?とは言え真正面から言われるとさすがに恥ずかしいな…


顔が緩みそうになるのを必死にこらえ、2人の方を見る。ん?駿太が誰かに電話している?


こっちの視線に気付いた駿太が俺に話す。


「小春を呼んだ。坂田さんは中学の時塾が一緒だったから、小春とも仲が良いし…何より男避けになる。」


なるほど、それは助かる。確かに梁瀬さんは背が高くてどちらかと言うとカッコイイ系の女子だ。


駿太は小さくて可愛いと言っているが…それはこいつ(駿太)がデカいだけだ。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~



「玲衣奈ちゃん!だから一緒に行こうって言ったのに!」


「ご、ごめんね…まさかナンパされるなんて思ってもみなかったから...」


「玲衣奈ちゃんはちっちゃくて可愛いんだから、油断してると危ないよ!」


梁瀬さんがプリプリ怒ってる…!横のでかい奴がやたらにやけてやがる。キモいな。


「にやけ顔キモいぞ。」


「慶太に同感するよ。」


「うるせえ。」


俺達が軽口を叩いていると、梁瀬さんが話しかける。


「3人とも、玲衣奈ちゃんを助けてくれてありがとうね。これから2人でデートに行くから!またね!…じゃ、行こうか。」


「う、うん。…あ…あの…!」


坂田さんが俺の方に駆け寄ってきた。


「た、助けてくれてありがとう…!またね…!」



ズキューン



何かわからないが急に衝撃が走った。


なんだこれ?


なんかふわふわした気持ちになる。


俺が不思議な気持ちになっていると、洋介が口を開く。


「坂田さんが無事で良かった。慶太、ナイス判断。」


「いや、もう咄嗟だったよ…」


「あそこで颯爽と現れたのは、ヒーローみたいだったよ。坂田さん、惚れちゃったんじゃない?」


「いや、んなわけねえだろ。」


2人は俺のことを不思議そうに見ている。な、なんだよ…!


洋介が口を開く。


「お、おかしい…!普段だったら、『やっぱり?俺のモテ期来る?』みたいな軽口を叩くのに…!」


「『俺の春来たーっ!』くらいは言いそうなのにな。」


駿太も洋介に同調している。


「な、なんだよ…!2人して。俺がそんな軽い男に見えるのか!?…いや、見えるな、どう考えても。」


自己解決をしてしまった。


「もしかして…逆に惚れちゃった?」


洋介がからかうように言う。


俺は惚れたのかな…


「うーん…分からん…確かに可愛いとは思うんだけど、このもにょもにょした感じは何なんだろうな…?」


顔を上げると、2人が驚いた表情をしている。


「恋じゃん。」


「恋だな。」


「…いやいや!ちげーよ!確かに坂田さんは可愛いし、普段はおとなしめだけどナンパ相手にはっきりと言えるところはすごいと思うし…こっちに走ってきてお礼を言われたときはなんか分からないけど衝撃を受けたけど…」


「それは恋だろ?」


「恋だな。」


「いやいや!違うって!」


俺が否定していると、洋介がプルプル震えだした。


「こ…こ…この…このニブチン共があああああっ!!!!!!」


洋介が爆発した。


「お前ら揃いも揃って鈍すぎなんだよ!!!いい加減自覚しろ!!!」


「何か地味に俺も流れ弾食らった気がする。」


「まあ、駿太は鈍いからな。」


「お前もだよアホ慶太!!!」


「お、俺も!?」


心外だ。自分の気持ちくらい理解できる。これは恋じゃない。だって恋っていうのは、好きな人と一緒に過ごしたいと思ったりすることだろう?坂田さんと一緒に過ごしたら…結構楽しそうだな。


ただ…


「俺、坂田さんのことよく知らないからなあ…」


ふと洋介を見ると、少し落ち着いたようだ。


「わ、悪かったよ。少し早とちりした。…しかしだ慶太、そのもにょもにょは俺が知る限り恋にかなり近い感情だ。いわゆる《気になった人が出来た》状態だ。」


洋介の言葉を聞いて少し納得した。洋介は話を続ける。


「ただ、それを恋に昇華させるには情報が足りない。まずは、坂田さんのことをよく知ってみよう。その上でもう一度自分の感情を理解しようとすれば良い。そうすれば、慶太の今の感情が恋かどうかは理解できるはずだ。…お前の鈍さが駿太レベルでなければだが。」


「また俺刺されたんだけど。」


駿太(お前)に関しては何年待たせたと思ってるんだ。お前と梁瀬さんが結婚しても俺は言い続けるからな。」


洋介…すごく喋るな…まあ、助かるけど。


「それで…俺はどうすれば良いんだ?もっと積極的に話しかけたりすれば良いのか?」


俺の問いに洋介は答える。


「急に話しかけすぎるのも良くないね。目立ちすぎるのも坂田さんに悪いし…だから、イベントを使おう!」


「体育祭か。」


駿太が口を挟む。それに洋介が答える。


「そう、それと文化祭もだね。同じクラスなんだ。関わる機会も増えてくるだろう。そこでうまく距離を縮めよう。お膳立ては俺がする。…クラスの人にも頼るかもしれないけど…」


なるほどイベントか…!春にあった林間学校はほとんど同じ中学の奴としか絡まなかったし、坂田さんもそうだけど、クラスメイトとの親交を深めるのに良いな。…よし!


「洋介、駿太、ありがとう…!俺、頑張ってみる。」


「うん、俺達も応援してる。」


「頑張れよ。」



次へ続く!

短編と言いつつ続きます…!次回は体育祭編!


因みに裏設定

ルックス 

男性陣

慶太 金髪(染めてる)、やんちゃ系イケメン、177cm

洋介 黒髪、爽やか系、173cm

駿太 黒髪、厳つい系、186cm


女性陣

玲衣奈 黒髪ポニーテール、小動物系、眼鏡、150cm

百合奈 茶髪(天然)セミロング、真面目系、155cm

小春 黒髪ウルフカット、溌剌系、171cm 

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