表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/9

ハーミット・リスタート【入学編】5ページ目 寮生活を始める前に

不安だ。

これまで孤児院で働いていた私が教員だなんて。

そうだ。

こんなときは手記でも綴って気を紛らわせよう。

内容は……。

そうだ、私や学生が利用する寮にしよう。

カップアンドコイン魔導学院の学生寮には名前がある。


ノウレッジハウスが正式名称だが。


学生の皆々は単純に寮とだけ呼んでいる。


名付けた親が可哀そうな気もするが。


私も逆の立場なら寮とだけ呼ぶのが楽だ。


この建物は東西と中央棟の三つに分けられており。


東が男子寮、西が女子寮で。


一階につき二十部屋。


それが三階のフロアまであり。


二人一部屋のルームメイト方式になっている。


片方が病気やケガ等不調や。


深夜の徘徊行為を防ぐためだ。


入居者の点に戻るが。


管理人などの学校側の者と。


学年から一人選出される生徒代表の男女の寮長を除くと。


もっと綴ればそのような者たちには個室が与えられているため。


単純計算で八十人の一般生徒が暮らせる場所だ。


あの学校は三年生で学位を修了したら卒業するので。


建物のフロア数もそれに合わせている。


それにあの学校は。


必ずしも寮に入らなければならないわけでなく。


メロディアントの自宅から通う者もいれば。


安いアパートを貸りたり、下宿する者も少なくない。


人それぞれだ。


寮棟についてだが。


中央の建物は男女共用のスペースになっており。


一階はホールや食堂、洗濯室や浴場もあり。


二階は談話室がある。


ただ、二階以上は一階に比べてスペースは狭く。


三階は倉庫になっている。


中央棟と男女の寮棟につながっているのは。


一階の廊下のみで。


上の階からの異性の寮棟への侵入を防ぐ措置だそうだ。


建物内部ばかり綴ったが。


この寮には裏庭がある。


その前に寮を真上から見ると正方形になっているが。


その上辺の更に上に裏庭があり。


生徒たちの憩いの場にもなっている。


私は学生ではないのだが。


ここで三年間過ごさなければならない。


スパーク・ガルムがここに記す。





ああ、人の少ない鉄道の客室で。


手記を書く私は果たして教員としてやっていけるのだろうか。


孤児院の副院長として立派に勤めていたはずなのに。


なぜ、院長というべきか。


院長よりも上から意図が分からない。


それこそ、私がいなくてキャロットラバーズ孤児院が回るのか。


特に私の後任を立てていなかったが。


正直、心配ばかりだが。


考えても仕方ない。


もうすぐメロディアントにも列車も着く。


この春からは孤児院の副院長ではない。


MAG課、通称M組と呼ばれる学部の担任として。


三年間勤めを果たさねば。


他の従来より存在する三つの学部もといクラスが。


経験を持った教員方がいて楽そうだ。


そんな甘い考えではやっていけない。


よし、列車を降りたらもう先生だ。




カップアンドコイン魔導学院に。


今年度から新しく教員として赴任するスパーク・ガルムは。


列車が終点であるメロディアント駅に辿り着くと降車し。


メロディアス国の首都メロディアントの地へと一歩を踏み出すのであった。

ここまでお読みくださり、ありがとうございます。

前作をお読みになられた方にはおなじみの。

スパーク氏の手記回になります。

彼がヘルシィ達と出会うのはまだ先ですが。

メロディアントを初めて訪れる点ではレオナと同じです。

ちなみにレオナは学校の面接に際して。

首都のメロディアントを訪れていません。

では、どこで面接が行われていたかというと。

トランシープのアウロラになります。

その点に関しても入学編で語られますので。

ぜひ、お楽しみを。

では、次回の更新は8/20の17:00です。

夏バテで一つ、余計なお世話かもしれませんが。

読者の皆様がご飯をきちんと食べていると信じて。

自分も頑張ります。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ