ハーミット・リスタート【春風編】36ページ目 カップアンドコイン魔導学院における私闘とは
ここは担任の教師として。
私がこの学園における。
“私闘”を生徒に教えなければならない。
HRや自己紹介よりも先にしていいのか。
いいや、今はそんなこと言っていられない。
私闘とは。
それは、互いの名誉を賭けた魔術試合である。
強力な結界を発生させるペンダント。
ペンダントには魔法石が組み込まれており。
そこから結界が発生させられているのだが。
蓄積された魔力量によって。
結界の耐久値は異なり。
ハンデとして相手に結界の耐久値の高いペンダントを。
渡すことも可能である。
つまりは。
勝敗はペンダントに組み込まれた魔法石の魔力切れか。
あるいは。
相手のペンダントを奪うかの二つである。
基本的には魔力による闘いとなるが。
剣技や体術に対しても結界は発生するため。
魔術に頼らずとも魔力切れを狙うこともできる。
そのような中で行われる勝負は。
このカップアンドコイン魔導学院では。
生徒会が管理しており。
ランキング制にもなっている。
MAG端末の普及により。
SNSによる情報の発信に伴い。
一種のエンタメと化し。
卒業後の進路先へのアピール手段として。
企業や魔導院に。
特に聖騎士団とMAILへの入団の足がかりとして。
利用する者も少なくない。
ちなみに現在のランキング一位は。
生徒会長のフェアリィ・J・ジャスティスウィルである。
また、私闘は両者の合意によるもので。
私闘を申し込まれた者は。
拒否権も行使できる。
この学園で私闘を申し込む際には。
生徒会を通す必要があるので。
きちんと話を通すように。
……。
…………。
「ふう、これくらいで、いいかな」
一通り説明をし終えたスパークは息を切らしていた。
そんな担任の教師へと。
尊敬と困惑の二つの想いで。
レオナは拍手を送った。
「ありがとうございます」
まだ自己紹介もしていない中で。
先に私闘の説明をする状況に。
流石のナディも申し訳なさそうに。
一言謝った。
「先生、なんか。すいません」
「いいさ。これくらい。これからみんなと三年間過ごすわけだし」
イオンを除き。
MAG課の生徒達は。
少々気まずそうに。
下を向くのであった。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
これで何度目か分かりませんが。
ナディは自分の過去作のキャラを。
今作用にリメイクした登場人物となります。
もちろんネットにアップするつもりはございませんが。
個人的に思い出深い作品です。
次回の更新は3/25の17:00になります。




