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ハーミット・リスタート【入学編】14ページ目 アウロラでのティータイム・中編

面接と聞き。

レオナは緊張していた。

そして、ハイプリステスはアウロラにやって来た。

貴婦人と言える彼女を目の当たりにし。

よりレオナは身を強張らせるも。

ハイプリステスは少女が思ったよりも。

親しみやすい人柄だった。

リブが午後の比較的に人が少ない時間帯を。


急遽貸切にするのは別に珍しくはない。


そのため昼食を正午から一時前後に済ませて。


早く店を立ち去る客も少なくない。


大体そんな場合は。


リブの知り合いが遠方から訪ねてくるのが。


ほとんどだが。


最近は異なり。


従業員のレオナを目当てに。


わざわざアウロラへと午後の時間帯に貸し切りたい者も。


現れ始めた。


MAG端末の開発者のヘルシィ・ハーミットなのだが。


今回は彼ではなく。


メロディアスの首都メロディアントに佇む。


カップアンドコイン魔導学院の現理事長の。


パール・ハイプリステスが。


レオナを訪ねにわざわざやって来るのだ。


「なんか、ここで面接やりたいみたいなこと言っていたわよ」


「正直、心の準備がまだ出来ていない」


前日、突然のハイプリステスの来訪を知らされ。


更には面接もここで行いたいとくれば。


大事な学校の推薦もあり。


レオナは今日アウロラに来てからずっと緊張していた。


リブの計らいで。


午後の一時半からの出勤であるものの。


十一時にはアウロラに顔を出し。


店の休憩室でレオナは面接のために。


挨拶の練習などをしていた。


休憩室を訪れた他の従業員から心配される中でも。


レオナはずっと固い笑顔で面接の際に聞かれる質問の。


想定をしていた。


なぜ、本校を受験するのか。


あなたが本校に入学した際のメリット。


困難に直面したときどのように切り抜けるか。


考えられる限りの質問を。


頭の中でシュミレーションし。


レオナはハイプリステスとの面接に臨もうとしていたのだ。


店のドアに貸切中の紙を貼ると。


レオナは店のホールの席の一つに座って。


気を張り詰めながら。


運命の時刻を待った。


残り、十分、五分、三分。


約束の時間まで三分を切ると。


レオナは立ち上がり。


笑顔は固いままだが。


ハイプリステスを迎えようとしていた。


残り、一分、三十秒、五、四、三、二、一……。


約束の時間になり。


遅刻も早く到着もせず。


時間ぴったりに彼女は店を訪れた。


「ご機嫌よう。みなさん」


白いドレスに白い毛皮のコート。


自身の顔よりも大きな白い三角帽子。


帽子の先端は三日月を彷彿とさせるように。


くたびれ折れているが。


それが返って優雅さもあり。


よわいにして五十は過ぎているだろうが。


上品で貴婦人と呼ばずにはいられない雰囲気を醸す。


銀髪と青い瞳の女性。


パール・ハイプリステスが。


しっとりとした心地よい響きで。


店内にいるレオナに挨拶した。


レオナ以外の従業員は。


店長のリブ含め休憩室か奥の厨房にいるため。


レオナとハイプリステスの一対一。


もはやレオナの緊張はピークに達していた。


(一体なにを聞かれるんだろう。それよりも席の案内をしないと)


これは接客の体をした面接。


一旦、席に案内しないといけない。


緊張に囚われるレオナに。


ハイプリステスは笑顔で。


チャーミングに呼びかけた。


最初の貴婦人のイメージが崩れるほどに。


「あら、通話で面接って言ったのがいけなかったかしら」


「えっ」


ここで働く従業員のおばさん達と変わらない。


親しみやすいハイプリステスの笑顔に。


レオナは思わず声を漏らした。


「口実というか面接の体ってことでちょっとレオナちゃんとお茶したかったの」


「は、はい」


「ふふ、とりあえず普通のお客さんと同じように席まで案内してくれる」


「わかりました」


「事前に注文もしているから、もちろんあなたの分もあるわよ」


「はい」


「あらら、まだ緊張している。と言ってもここの店長さんにはできるだけ当日のことは話てないからね」


一人「うふふ」と笑みをこぼすハイプリステスに。


レオナは質問せずにはいられなかった。


「もしかして、ヘルシィさんがあなたになにか言ったんですか」


「そうねぇ。アウロラはレオナちゃんの名前出せば貸切にしやすいことくらいかしら」


「では、なぜこんな唐突に。面接なら自腹でも学校のある首都まで赴きましたのに」


「ふふ、そんな勿体無いことしないわよ」


もはや面接や接客など頭になく。


ただ、自分の疑問を晴らすべく。


レオナはハイプリステスに答えを求めた。


「ヘルシィが推薦した以上、あなたの職場も見ておきたかったの」


「なるほど、そうだったんですか」


「それにヘルシィだけここの美味しいもの食べているなんてズルいじゃない」


「……ヘルシィさんの名前がよく出てきますけど、あなたとの関係性はなんですか」


「彼は私の元教え子よ。弟子と言ってもいいわ」


「ええええ」


しばしレオナの驚きの声がアウロラのホールに響くが。


それも数分後には落ち着き。


ハイプリステスが予約していた注文を。


マロンバナナの茶葉で淹れた紅茶とブラウニーケーキを。


二人分、厨房からトレーに載せて。


自分とハイプリステスが着く席に運ぶと。


レオナとハイプリステスの。


面接という名のティータイムが始まった。

ここまでお読みいただきありがとうございます。

素パスタに野菜ドレッシングをかけ。

具なしサラスパを味わっている今日この頃です。

意外と美味しいんですよ、これ。

漬物があればより味わい深くなります。

例えばたくあんとか。

では、次回の更新は10/22の17:00になります。

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