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ハーミット・リスタート【入学編】11ページ目 レイシの入学理由・前編

初めての寮での夕飯。

レイシがこの国の文化や。

MAG端末に詳しい事にレオナは。

疑問を感じ、本人に聞いてみたのであった。

寮の食堂は広く。


百人程度はゆうに収められる。


一台につき十人は着ける長テーブルが。


室内には十台ほどあり。


食事は食堂の入り口のトレーを取り。


そこから更に器を取って。


個人で各自その日の献立となる食事を。


レーンに並んで一つ一つ揃えていく。


セルフ方式。


レオナの入寮日の献立は。


オニオンスープ。


チキンソテー。


グリーンサラダ。


(缶詰やレストランの賄いばかりだったから、なんか新鮮)


二週間に一度にあるかないかの。


家族団欒の食事も良いものの。


こんな定食が毎日食べられると思うと。


レオナには嬉しくてたまらなかった。


『いただきます』


食事前に一言口にして。


楽しくレオナは入寮初の夕飯を味わった。


しばらく無言で食事をしていると。


ふと、目の前の席にいたレイシに。


疑問が生まれた。


(そういえば、レイシってなんかMAG端末とかスプーンとか慣れているな)


ヤマタイの国では箸や独自の匙などを。


食事で利用されていることを。


以前勤めていた職場のレストランで、ヤマタイ出身の男性のバンバから聞かされており。


店長のリブからMAG端末を通して。


箸などのヤマタイの食器の数々を見せてもらっていた。


隣でよく分からない話をしている。


ダグとイーガを置いておき。


レオナはレイシに思い切って尋ねてみた。


「ねえ、レイシってなんかMAG端末とかメロディアスに詳しいよね」


「なんだ、今更」


「あまり良い事じゃないけど、知り合いのヤマタイ出身の人と比べたら、気になってね」


「ん、そういえばここに来る途中なんか昔の勤め先にもヤマタイ出身の人がいたって言っていたな」


「その人はここに来たばかりの頃はまだこっちの文化とかに馴染めていなかったから……」


「ふうん」


「ちょっとレイシの小慣れた感じがなんか不思議な気がして」


「んん、ああ、ううん。じゃっ、飯食った後、部屋戻る前に談話室で話せるかい」


「オッケー。ダグ達はどうする」


「知らねえ。誘うだけ無駄じゃねえの」


横を向いてレオナは。


ダグとイーガの会話に耳を立てた。


「オレはバイトを二つ掛け持ちしてたが、一日一時間の受験勉強は欠かさなかったぜ」


「すごいバイタリティだね。もっと詳しく聞かせてよ」


なにを話しているんだろう。


下手に二人の会話に首を突っ込まず。


レオナは食事を済ませると。


ダグとイーガを放っておき。


談話室へとレイシと立ち寄った。


食堂ほどではないが。


ソファに。


雑誌が取り揃えられた本棚に。


春になり、役目を終えている暖炉。


夕飯前にレイシと共にいたのに。


入寮初日なのか。


ここでの会話が。


レオナにはまだ新鮮さがあった。


「とりあえず、どこから話そうかな」


テーブル席にレオナとレイシは座り。


軽く考えた後に。


レイシは自身についてレオナに語り始めた。


「よし、オレん家のことから話すか」


ヤマタイの少年は異国の地の少女へと。


ここに来るまでの自分の道のりを。


話していくのだった。

ここまでお読みいただきありがとうございます。

先に謝らせてください。

入学編はどうやらまだ続きそうで。

二十話を超えるかもしれません。

どうか温かい目で見守ってくださればありがたいです。

それでは次回の更新は10/1の17:00になります。

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