表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/79

8

そして冒頭に戻る。

街ゆく人々は早足だ。スマホを見る人、おしゃべりする人。なんかメンドもいたし、客引きもしてた。

ここにある全てが私に度って新鮮に映る。


「ねぇ!アナタ!!」


意味もなく地面のアスファルトと、自分の両足の靴を見ていた。汚れている。

そこに鼓膜にダイレクトに響く大きな声。

普段から腹から声を出している人の声。


右耳を抑えて蹲る。


(いってぇ〜〜!!!)


「ちょっと!大丈夫!?」

「だ、大丈夫じゃないから……静かに……」


恐らく女の子であろう子に手のひらを突き出して黙ってくれるようにジェスチャーを送る。

待ってくれ。


「あー」


立ち上がって頭を軽く振る。

声をかけてくれた女の子の方を向く。


大きな目には強い意志が宿っていた。

強気な印象を受ける勝ち機な表情なのに、愛らしさを感じる。常に笑顔を意識していて、口角が上がっているからだろう。


身長は童顔に対しては大きめだと思った。

キラキラした顔に対してはジャージという格好で違和感を感じた。


(雑誌とかのモデルが着てるようなオシャレとかしてそうなのに)


「ねぇ、大丈夫?」


さすがに悪いと思ったのか声を少し抑えてくれた。

方にぽんと手を置いて心配そうにしてくれる。

そこまで来ると私の方が申し訳なくなってくる。


「う、うん。大丈夫。ちょっと疲れてて……」

「そうなのね、私は朝日奈太陽よ!」


腰に手を当てて決めポーズしながら名は体を表すという説得力を与えられた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ