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「今日こそは夢の為に!」
「ためにー!」
放課後太陽が吠える。高らかに拳を突き上げて。
百花もそれに習い叫び拳をあげる。
氷翠も微笑み、叫びはしないも拳を乗りよく突き上げる。
一番恥ずかしがってるの私なの!?
校門の出る一歩手前にやることでは無いよなぁ!と思うも、私の為にと言っちゃってるから何も言えずに居る。
嬉しいよ、嬉しいんだけど!なんか、恥ずかしいよお。
と赤面してると3人が私を見る。
「え、なになに?」
本当に申し訳ないけど察せれない。冷静じゃない。
何を求められている!?これはきたるTV出演のための試練か?
……何勝手にテレビにでれると思ってるんだ!烏滸がましい!
「ほら、拳を握って〜」
太陽が突き上げてない逆の手で私のだらんとぶら下がってるだけの右手を取る。
「「突き上げろ〜!!」」
百花と氷翠が私の握った拳を掴んで空にかざす。
可笑しくって笑ってしまうとつられてみんな笑う。
ここに来て初めて楽しいと思えた。
……やっぱみんな可愛いな。