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ウォータースタンドで使い捨て紙コップに水を注いで飲む。
注いで飲む。
「ハァッ!はぁ……」
気持ち悪い。
悪意がない興味でこのザマだ。
彼女らは私たちと一緒で、ここでアイドルになることを夢みてる。
今も走り込みの為に早く起きてきたのだろう。
そんな彼女らですら『姉』と比較する。
窓際の席に移動して重たくなった体を座らせる。
窓を開けさせてもらう。
朝の冷たい春風が食堂に流れる。
暫くは何も考えたくなくて、寮からは小さく見える学園を意味もなく見ていた。