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その後今後の打ち合わせをして寮へ送ってもらった。
色んなことがありすぎると思う。
疲れた体を引き摺って寮へ行くも、何も分からないことに気付く。
「私の部屋はどこなんでしょうね」
もう暗くなった空に呟く。
「遅い!」
大きな声で明らかに私に向けられ怒号。
ビックリしながらも、声の主を見れば、キリッとした王子様ぜんとした女子生徒が睨みをきかせていた。
その横には、手をヒラヒラ振る翡翠。
「ご、ごめんなさいっ!……翡翠?」
反射的に謝りつつも、翡翠が居ることにも驚いた。