プロアイドル

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「そのあとは持ち歌歌ってねって感じだったの」

「……すいません」

「いいの。そこは事前に無いって言ったから」

「行っちゃったんですね……」

「仕方ないでしょ。だから、太陽が歌うから私はその歌でその後ろで踊るわって言って、踊ってきた」

「……！そんなアドリブができるんですね！見直しましたよ！」

「まあ、結局は見向きもされないから惨めなものよね」

「そんなことはありません。手札をひとつ増やしたようなものです。これはいい収穫でしたね」

「得たものがありそうなら、無駄じゃなかったかな」

「ええ、夢さんは今日、オーディションがどんなものかを肌で感じとることが出来たと思います。緊張もしたでしょう」

「そりゃ、ね」

「その緊張は今後常につきまといます。飼いならせるようにしましょう」

「はぁ。ねぇ、プロデューサー？」

「なんですか？」

「アイドルって大変ね」

「ええ、支えがいがありますね」

「……私を」