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あの後交互に風呂に入ってそのまま眠りについた。
疲れていた。
ぐっすりでした。けれど、自然と早い時間に目が覚めた。
少し重たい体を起こして部屋を出る。
すると、ダイニングにパジャマ姿の太陽とスーツ姿のプロデューサーが居た。
「あ、おはようございます……プロデューサー!?」
「はい、おはようございます。しっかりと起きれて偉いですね」
「こんな事で褒められても……。じゃなくてなんで居るの」
「ええ、昨日学園の制服を私忘れていたと思いまして持ってきました。どうぞ」
「あ、ありがとう。ん?チャイム鳴ったっけ」
「合鍵を持ってます」
「なんでよ……」
「私が寝坊するから渡したの。朝のコールで起きなかったら来てって」
「仮にもアイドルでしょう。それはいいの?」
「まあ、すぐ目の前のマンションに住んでますし」
「……そう」
考えるのを止めよう。
「そういえば学園のことなんにも知らないわ。編入試験とかは?」
「特殊な学園ですからね、事務所からの推薦で入学可能です。学費は仕事をこなせば良いですし、奨学金もあります」
「うぅ、分かっては居たけど。どんどん引き返せなくなってる」
「えー、覚悟決めたじゃん」
「そうだけど……」
「まあ、そういうことですので30分後に降りてきてください。初めですし車で送ります」