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始まりは田舎の中では都会な方で暮らしていた私ですが、友達と大きい街へ電車で出かけていた時にスーツの滅茶苦茶イケメンに声をかけられた事です。
友達は飲み物を買ってくるといい、席を外していました。そこに現れて声を掛けられなのです。
身長が180はありましたね。私が150なので本当に怖かったのを今も覚えてます。
「あの、私こういうものですが」
懇切丁寧に小娘に名刺を渡す180の男。
恐る恐る受け取った名刺を見ても私は聞いたこともない会社名でした。
急いでスマホで確認しても出てこなかったですしな。
「ホームページは制作中で、ネットにはまだ出ていません。芸能事務所スターダムのプロデューサーをしています。発足したばかりの事務所ですが、アイドルを目指してみませんか?」
こっちが状況を全く掴めていないのに淡々と話を続けられ、話が途切れたタイミングで出た言葉は、
「は?」
でした。