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「……一体何があったんだ」
日もくれ、本日の太陽のスケジュールも終了して事務所に戻ってきた。
そして、京愛がゲンナリした顔でそう言ってくる。
やっぱり少し意地悪なんだ。
「仕事の見学しただけなのに……」
「それは、うん。分かった。で、なんで太陽の腕に絡みついて体密着させてんだって聞いてるんだけど」
……そうなのだ。私はどんな場所でも文字通り太陽のように輝こうとする彼女に惚れ込んでしまった。
そんでもって、どんなファンよりも近い場所に居るのだから、その特権を行使してるに過ぎないのに。
「あ、あはは……。人が変わっちゃったね」
「魔性の女」
「蒼ちゃんまで……!」
「あげないよ」
「レンタルは?」
「……同じ事務所のよしみで」
「ふっらやったね」
「馴染んでんじゃねーよ……」