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「ちょっとお!!」
「夢ぇ!!」
大声を出して反省室?になだれ込んできたのは、私の友達だった。
氷翠と太陽が私と林道涼花の間に入った。
ガルルルルと威嚇する氷翠は今にも手が出そうだ。
太陽は優しく抱きしめるということを知らないようなので、力任せに抱きしめられて苦しい……。
「ふ、2人とも……なんで居るの?」
首も動かせなくて天井を見上げるような形で聞くと、太陽はようやくハグを解いて、肩に手を置いて私の顔を正面から見る。
そして白雪のような溶けてしまいそうな白い手が私の目元にとどく。
「夢はこんなところで涙を流すべきじゃない。なのにっ」
優しい瞳が怒りに包まれていた。