112/118
111
「このコンテストつーか、オーディションはそういうやつの集まりだろ。何が悪い」
「もったいない。そう思ったのよ」
「ほう?」
「えっと……」
「私は朝日夢」
「うん、夢はダンス上手いよね」
「ええ〜、そうかな?エヘヘ」
「褒められて絆されてんじゃねーよ」
「そ、そそそんなんではございませんが?」
「……でも歌が下手」
「ぐへぁ……」
「だからなんでソロパート歌ってたのかなって」
「なんでって、言われたからだよね」
「そー。ダンストレーナーのいうとおり」
「え、自分たちの意見とか無いわけ?」