103/119
102
「あ、リハ始まるぞ。行こ行こ」
京愛と蒼ちゃんに引っ張られ、パイプ椅子に座る。
スタッフと並び色々と確認しながらステージ中央に立つ。
視線を上げて、何か気に食わないのか、前後に移動して微調整をしている。
私には、私達にはそんな事をしている余裕は無いのに、随分慣れているなぁと思う。
というか、「あの子うちの制服来てますね」
「……何も知らなすぎるだろ」
「え、また有名な人?」
「ジュニアアイドル時代に既に歌唱力が評価されていた子」
へーっ、感じで見ていたら視線が合う。そして、滅茶苦茶睨まれた。
なんでっ!?