第九十六話 イルカショー
「もうすぐ夏休みね!」
「うんっ!先生!海行こうよ!」
「海はダメ。女は25過ぎたら海になんて行かないの!」
「えーなんで?つまんないのー!」
「外は厚いし、水族館くらいなら行ってもいいけど」
「え?本当に?!」
「ええ。」
「イルカのショーとかあるとこがいい!僕見た事ないんだ!」
真野・・・あなた・・・かなり悲惨な少年時代を送っていたのね・・・
可愛そうに・・・
「分かったわ、行きましょ!」
―――――では!次はとび尾君の大ジャンプです!皆さんとび尾君が成功
したら拍手をお願いいたします!――――――――
「うわーすごいよ!先生!やばいよ!チョー可愛い!」
イルカショーを目の前に公平は大興奮だった。
本当に子供ね・・・あどけない・・・
あれ・・・?
「ねえ!先生!このショーもう一回見たい!いい?」
「え?あ・・・ええ」
何?今の・・・真野が一瞬透けて見えた・・・?
拍手をする公平を雪はじっと見た。
「もう!先生!感動しないの?拍手してあげなきゃ!」
「え?あ・・・そうね。」雪は拍手をした。
ショーが終わり、二人は食事をしていた。
「ねえ・・・先生・・・何か今日変だよ?どうしたの?」
「うん。さっき・・・あなたが透けて見えた気がしたのよ」
「え?」
「気のせいかな?とも思ったんだけど・・・」
公平は驚いた様子だったが、ジュースに手を伸ばした。
「あ。」公平は自分の手が一瞬透けたのを見た。
二人は顔を見合わせた。
「先生・・・僕・・・」
「ええ。病院に行った方がいいかもしれないわね」
二人は午後のイルカショーを中止して病院へと向かった。




