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第八十一話 霊園
その日の夕方、公平はふらふらと一人歩いていた。
気付くとそこは自分が入院している病院だった。
「あれ・・・亜紀?」
病院から出てくる亜紀と輝を公平は見かけた。
「また僕のお見舞いに来てくれたんだ。何処行くんだろ・・・帰るのかな・・・」
公平は二人の後をついて行った。
「ここって・・・」
そこは公平が公園で飼っていた犬の霊園だった。
亜紀と輝はその中へと入って行った。
子犬の墓の前で二人が手を合わせているのを公平は隣で見ていた。
「ごめんね・・・私があの坂を自転車で・・・自転車であんなことしなければ
公平もあなたもこんな事にはならなかったのに・・・本当にごめんなさい・・・」
そう言って亜紀は涙を流していた。
公平は亜紀の言った言葉を聞いて驚いた。
亜紀・・・そっか・・・亜紀は知らなかったんだ・・・子犬が既に死んでたって事・・・
じゃあ亜紀は今まで・・・あの時、僕を自転車ではねた時に死んだって・・・
そう思ってるんだ・・・僕は・・・そうか・・・亜紀・・・亜紀じゃなかったんだ・・・
こいつ殺したの・・・あ・・・そうだ僕・・・先生・・・
先生のとこに行かなきゃ・・・!!
公平はすぐに雪の家へと走って帰った。




