第八十話 傷
「亡くなったって・・・どうしてですか?」
「朝、学校に来る途中に事故に遭ったみたいで・・・」教頭が答えた。
「ほんとに・・・?」
「ええ。今、児島先生のお母さまが・・・」
「先生・・・!」公平は雪を呼んだ。
真野・・・
「ね・・・だから言ったじゃん。」
「真野!!!ちょっと。」
雪はいつものような小声ではない声でそう言い職員室を出た。
「荒井先生・・・?え?真野?」教頭は出て行く雪を見ながら首をかしげた。
「何?先生!」雪の後を追いかけながら公平が言った。
「まさか・・・あなたじゃないわよね・・・?」雪が振り返った。
「何が?」
「児島先生よ!まさか・・・あなた・・・超能力で・・・彼の事・・・」
「何・・・?先生・・・僕の事疑ってるの!?」
「そういう訳じゃないけど・・・」
「僕はそんな事しないよ・・・」
「だってあなた・・・」
「違うよ!僕じゃない!!そんな・・・人を殺すなんて・・・
そんな恐ろしい事・・・そんな事するわけないじゃん!!!」
公平はそのまま学校を飛び出して行った。
「あ・・・真野・・・!!」
公平は夕方になっても学校へは戻って来なかった。
雪は一人で家に帰り公平を待った。
どうしよう・・・怒ってるわよね・・・そうよね・・・
あんなに優しい真野がそんなことするわけないじゃない・・・ばかだ・・・私・・・
帰ってきたらすぐに謝ろう・・・




