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第七十話 事故の起きた坂道
キーンコーンカーンコーン♪
「亜紀!帰ろ!」
「あ・・・うん。」
輝と亜紀は二人並んで校門を出た。
「ねえ・・・輝・・・この間の子・・・」
「この間?」
「梨華・・・?さん。」
「ああ。」
「何で別れたの?」
「小学校から好きだった子でさ、中学に入って俺が告って付き合い始めたんだけど、
部活入ってしばらくした頃かな・・・俺が振られた。理由は良く分かんないけどな。」
「そう・・・」
よっしゃーー!!俺の事気になってるじゃーん亜紀!あともう少しだな・・・
輝はそんなことを考えていた。
「ほんじゃ!俺これからバイトだから。」
「あ、うん。あ・・・ねえ!」
「何?」
「今度また一緒に映画行かない?今度はハラハラ系で・・・」
「ああ。いいよ!じゃあ来週は?」
「うん。」
「オッケー!じゃあ楽しみにしてるよ!」
「あ・・・うん!」
「じゃあな!亜紀!」
「じゃ!」
輝・・・私・・・輝の事・・・好きになり始めてるのかな・・・でも・・・公平は今も
病院で・・・こんなのだめだよね・・・私のせいで公平は・・・
輝は公平が事故にあってからはバイトをし始めた事もあり亜紀の家まで
送って行く事は、ほとんど無かった。
亜紀は事故の起きた坂道を一人で上がっていくたびに公平を思い出し、胸が
張り裂けるような苦しい気持ちだった。




