表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
荒井雪   作者: うきみ
69/102

第六十九話 嘘の演技

≪テゥルルルー・・・テゥルルルー≫


「もしもし」

「もしもし、亜紀?」

「あ・・・輝?」

「今日暇?」

「うん。特に用事はないけど・・・」

「じゃあデートしよう!」

「え・・・?あ・・・うん。いいよ。デートって何処に?」

「何処がいい?」

「あ・・・何処でもいいけど・・・映画とか?」

「映画?いいよ。じゃあ駅で待ち合わせでいい?」

「うん。」

「じゃあ1時に駅で。」

「分かった。」


二人は駅で待ち合わせ、映画館に着いた。

「何系?笑える系?泣ける系?それともハラハラ系?」輝は亜紀に聞いた。

「ははは・・・笑える系がいいかな。」

「じゃあ・・・これにする?映画は2時からだからもうすぐだな。」

「うん。」

「じゃあ行こっか!」

「うん!」

       ・

       ・

       ・

       ・

「あー面白かったよねー!輝。」

「ホントだよな!くそ笑えた。」


「輝・・・いつもありがとね。」


「ありがとねって俺、亜紀に感謝されるようなことしてるつもりないけど。亜紀に

 会いたいから来てるだけだし。」


「あ・・・うん。」



「輝!!」


後ろから誰かの呼ぶ声が聞こえ輝は振り返った。


「え・・・?梨華 りか?!」


「久しぶり!輝!!」


梨華は輝の方に近づいてきた。輝も梨華の方へ歩いて行った。


「あ・・・輝・・・」


亜紀は思わず言った。が、人通りが多いせいか輝には聞こえていない様子だった。


梨華って・・・誰だろう・・・


亜紀は二人の様子を見ていた。少し派手な服装をした梨華と輝は楽しそうに笑い

時折亜紀の方を見ていた。そして梨華は輝に何か耳打ちをしている様子だった。


なんか・・・あの二人・・・仲良さそう・・・


そして二人は手を振って別れた。輝は亜紀の方に駆け寄って来た。


「ごめん亜紀!」

「あ、ううん。誰なの?」

「ああ。・・・中学ん時の元カノ。」

亜紀は驚いた。


「あ・・・そうなんだ・・・可愛い人だね。そうよね・・・輝やさしいから・・・

 モテるよね・・・」

「え?いや・・・そんなこと無いよ・・・」


亜紀はしばらく黙ったままだった。


「じゃあ、帰ろっか。」輝は言った。

「あ、そうだね。」

「亜紀ん家まで送って行くよ。」

「いいの?」

「ああ。」

        ・

        ・

        ・

「着いちゃったな。」

「うん。送ってくれてありがと。」

「じゃまた月曜!」

「うん。じゃあまたね!」

亜紀は家に入り、さっき見た女の子を思い出していた。


梨華って子・・・もう輝とは関係ないんだよね・・・何だろう・・・私は公平の事が

好きなはずなのに・・・なんだかちょっと気になるな・・・


輝は自分の家へと向かい、坂道を降りていた。


≪テゥルルルー テゥルルルー≫

輝の携帯が鳴った。


「もしもし」

「あ、輝?」

「梨華?」それはさっき映画館の前で会った輝の元カノからの電話だった。

「うん。ねえ、あんなんで良かった?」

「ああ!もうバッチシじゃん!」

「でも輝もそうとう病んでるんじゃないの?!あんなこと私に頼むなんてさあ。」

「え、いいじゃん!そっちは俺のこと振ったんだからこれぐらいしてくれたって。」

「えー輝こわっ!!」

「うるせえ。」

「で・・・?少しは効果ありそう?」

「うーーーん、良く分かんねえけど、あの後亜紀、ちょっと動揺してたみたいだったし、

 一応成功じゃね?」

「そ?!じゃあ良かったじゃん!でもさすが秀才の考えることは違うよね!

 丁度映画が終わる時間に声かけろなんてさ。」

「ああ。お前のあの耳打ちが効いたんじゃね?」

「でしょっ?!私、女優とかいけるかもだよね!」

「ああ!いけるいける!」

「ははは・・・ねえ輝・・・そんなに好きなんだ・・・あの亜紀って子の事・・・」

「ああ。お前よりな。」

「えーひどすぎじゃね?!でも驚きだねーあんな大人しいタイプの子好きになるなんて。」

「ああ。まあ最初は顔が可愛いからなんとなく好きだったんだけど、今はあいつの事・・・

 なんか・・・放っておけないって言うかさ・・・守ってやりたいんだ。」

「うーーーわ!!キモッ!!」

「あ?!」

「ま、その亜紀って子に振られたらあたしが付き合ってあげるよ!」

「ははは。それはないな。俺、振られねえし。」

「うわ、まじでキモい。」

「うるせえ!ほっとけ!・・・じゃあ、ありがとな!梨華!」

「うん。どういたしまして!じゃあ頑張ってっ!」

「ああ。お前いい加減言葉使い直せよ!モテねえぞ。」

「元彼に言われる筋合いねえっての!ほんじゃ!」

「ああ。」

そして、輝は電話を切った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ