表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
荒井雪   作者: うきみ
64/102

第六十四話 ハンバーグ

「ただいまー。」

雪と公平は雪の自宅へ着いた。

「お帰り。今日は何だったの?慌てて出て言ったけど・・・。」

玄関へ出迎えた母親が雪に聞いた。

「あ・・・あ、ちょっとね。そうだ私、今日お弁当忘れちゃって・・・」

「ええ、ええ!お母さんがあんたの朝ごはんもお弁当もぜーんぶ食べましたっ!」

「あーーーごめん!お母さん!」

「まあ、それはいいけど、今日はご飯・・・食べられそう?」

「うんうん!食べる食べる!」

「そ?昨日はあんなに沈んでたかと思ったら今日はやけに元気ね。変な子だわね・・・」

そう言いながら母親は台所へ戻った。

「あ・・・」

雪は公平に目を合わせ笑った。


「じゃあ手を洗ってきなさい。」

「はあい。」雪は洗面所に手を洗いに行った。

「あなたも洗う?」雪は公平に聞いた。

「うん。」公平は手を洗い、かけてあるタオルでふいた。

「人間やドアはすり抜けるのに、手を洗ったりは出来るの?」

「うん。食べるときもそうだけど、感覚は違うけどね。洗ってるような洗ってない

 ような・・・まあ・・・気分かなっ。別に洗わなくてもよさそうだけどね!」

「そっか・・・」

二人はリビングへ行き、食卓テーブルを見た。

「うわあ!先生!今日ハンバーグだよ!」公平は目を輝かせていた。

「ホント!美味しそう!」

「じゃあ召し上がれ!・・・ん?ホント?」雪の母親は不思議な顔をしながらも

笑顔で言った。


雪はハンバーグを箸で2つに切った。

「こっち半分僕の分?」

雪は首を縦に振った。

「ありがと!先生!」

雪の右側に座っている公平は横から手づかみで食べようとした。

「あ!待って!」

「どうしたの?雪。」母親が雪の声に驚いて言った。

「あ・・・いや・・・やっぱりフォークで食べようかな・・・」

「取れば?」

「うん。」

雪は棚からフォークを取り出し、持っていた箸を公平の近くへ置いた。

公平はその箸でハンバーグを食べた。

「美味しー!先生の母ちゃんのハンバーグ最高!」

雪は喜ぶ公平の顔を見て微笑んだ。


でも・・・なんか・・・食べにくいわね・・・手があたりそう・・・あ・・・

右側に真野がいるからか・・・次から真野が座ってる所に私が座らないと・・・

ん・・・でもそうするとなんか不自然よね・・・どうしよう・・・


「先生!ハンバーグだけじゃなくってご飯も食べていい?」

雪は首を縦に振り、茶碗をおいた。

「ご飯おかわり!」


げっ・・・もう食べたの・・・?私がお茶碗を空にしないとこいつはおかわりが

出来ないのよね・・・


雪はご飯をかきこんだ。


ぐぇ・・・何これ!!ご飯ってもともとそんなに味がないのに・・・更に・・・

何食べてるか分からないじゃない・・・よし・・フリカケ・・・


「雪?あなた普段あまりフリカケとかかけないのに・・・どうしたの?」

いつにない雪の行動に母親は不審に思いながら言った。


「あ・・・う・・・うん・・・最近味が濃いものが食べたいのよねー・・・

 つ、疲れてるのかな・・・。」

「そう、塩分の取りすぎは身体に悪いからほどほどにね。」

「あ・・・うん。」雪はそう言いながら、ハンバーグにも大量のソースをかけた。

雪の母親はソースに埋もれたハンバーグと雪の顔をじっと見て首をかしげていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ