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第五十四話 あなた・・・死んだんじゃないの?
雪はベッドの前に座り、すやすやと眠る公平を見て驚いた。
これって・・・一体・・・どういう事なの・・・?
雪は声を出して呼んでみた。
「真野・・・」
公平はゆっくりと目を開けた。
「先生・・・」公平は瞬きをした。
「真野・・・?これって・・・」
公平は飛び起きた。
「先生!僕の事が見えるの?!」
「見える?」
「先生!助けて!!」公平は雪に飛びついた。
だが、公平の身体は雪を通り抜け抱きつくことは出来なかった。
「何・・・?これは何なの・・・?真野?」
雪は目の前に起きている事を理解しようとしていた。
公平は身体を戻して言った。
「僕にも分からない。昨日、病院で目が覚めて、急に先生に会いたくなったから
病院を抜け出したんだけど、みんなが僕に気づかなくて・・・
物は身体を通り抜けるし・・・」
「真野・・・」雪が眉間にしわを寄せた。
「あなた・・・もしかして・・・」雪は公平を見つめて言った。
「もしかして?」
「もしかしてあなた・・・死んだんじゃ・・・ないの・・・?」




