表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
荒井雪   作者: うきみ
32/102

第三十二話 鼓動

「あー痛てー・・・」公平はそう言いながら廊下を出た。

「先生!肩かしてよ」階段を降りながら雪に言った。

「あ・・・うん・・・いいわよ。大丈夫?」

そう言って雪は公平の腕を掴んだ。


ん・・・?以外に太いんだコイツの腕・・・筋肉かな・・・さすが黒帯・・・


公平は右手で雪の肩に手をかけた。


え・・・?何だろ・・・何・・・?なんか心臓が・・・

何なの?この胸の高鳴りは・・・なんか顔も・・・熱くなってる感じがする・・・

まさか・・・私・・・コイツのこと・・・いやいや・・・それはない・・・

じゃあ何?何でこの胸・・・鼓動鳴らしてんの・・・?心臓病か・・・?


そして二人は下駄箱に降りた。


「あ・・・真野?」

「え?」

「手を・・・離さないと靴・・・履き替えられないわよ。」

「あ・・・そうだね。」

そう言って靴を履き替え、校門を出た。


しばらく歩き、坂の下まで来た時、雪が言った。


「真野・・・大丈夫?トイレ、行かなくていい?」

「大丈夫だよ!トイレなんて行きたくなんないから。」

「え・・・?」




雪の左側にいた公平は左手で突然雪の右手を掴んだ。

そしてすぐ横の角を曲がり、自動販売機の前にその手を押しつけた。


バンッ!!


雪は自動販売機の前に動けなくなっていた。


え・・・?また・・・?今度は・・・壁じゃなくて・・・

自販機・・・?自販機ドンか・・・ネーミングが変だな・・・いやいや・・・

そうじゃなくって・・・何これ・・・もしかして・・・だまされた・・・?

大丈夫・・・私は茶帯よ・・・こんなの腹に一発・・・あれ?


雪はまた公平のみぞおちを狙い殴っていた。だが、公平はびくともしなかった。


「先生?何やってんの?今、腹に力入れてるし、僕黒帯って言ったじゃん。

 そんなの全然効かないよ。」


そう言って公平は雪に顔を近づけてきた。


げ・・・もうだめか・・・でも何・・・なんか・・・ドキドキしてる・・・

何よ・・・緊張してるの・・・?どうした私・・・


その時、公平は動きを止めた。


「先生・・・手が震えてるよ。」


「え・・・?」


公平はゆっくりと掴んでいた雪の手を離した。

「やっぱ・・・やめとく。」


「・・・・・」


「こんなの・・・だめだよね。」


「真野・・・」


公平は少し目を伏せ笑顔で雪から少し離れた。

「先生の方が、僕にキスしたくなるまで待つことにするよ。」


雪はその場から動けなかった。

「じゃあね先生!だましてごめんなさい。送ってくれてありがと!」

そう言って公平は手を振って帰って行った。


雪はホッと溜息をついた。


そして―――


雪は家に帰った。

ベッドの上に寝転がりまたさっきの事を思い出していた。


・・・どうしたんだろ・・・私・・・でもさっきちょっと思っちゃったのよね・・・





キス・・・されてもいいかな・・・って・・・


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ