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荒井雪   作者: うきみ
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第一話 真野公平

「で――――ここはこうなるから・・・じゃあ次の問題は・・・・・」

 と、教室の黒板に向かい生徒の方を振り返って授業をしているのは荒井 あらい 雪 ゆき。

26歳 高校2年の教師。


毎日毎日このばかどもの相手にほとほと疲れる日々・・・あーーなんで教師に

なっちゃったのか・・・


雪は教師になってからずっとそんなふうに思っていた


「真野 まの!!次の問題はどうなる・・・?真野?!」雪は真野の席を探した。

「せんせー真野は爆睡中でーすっ!」頬杖をつきスヤスヤと眠る真野公平 まのこうへいにため息をついた


は?そんなに退屈なの?・・・私の授業・・・


雪はつかつかと真野のそばまで歩いていき彼の肩をトントンとやさしく叩いた。

「ん・・・」真野はゆっくりと目を開けた。

「おはよ。」

「あ・・おはよ・・・あれ・・・・僕寝てた?」

「はいっ。よだれ。」と、雪は真野にティッシュを差し出した。


「え?あ・・・ありが・・・」


「もー真野おーーーーーーーー!!!!」雪は大きな声で怒鳴った。


「はいっ!」公平は飛び起きた。


「楽しそうな顔してたわよっどんな夢見てたの?」

「え・・・100万円拾った夢・・・・」


(クラス爆笑)


「へーそうなのぉ・・・楽しそうねっ!」

「あ・・・うん!そりゃもう・・・・」

「そっかわかった!じゃあ真野!今見た夢を英語で書いて次の授業までにノート提出!」

「えーー!!先生!僕まじ無理・・・・」

「無理でも提出!よく眠れたみたいだし!今日は徹夜してノートにぎっしり書いてくることね!」

「ちぇっ・・・」


真野公平‥かわいい顔して超腹立つ‥

ま、こいつは憎めない子なんだけどな‥



 キーンコーンカーンコーン♪


「じゃあこの問題は真野!!次回黒板に書いておくこと!」

「げっ!せんせー!!」公平は叫んだが、雪は気付かないふりをして教室を出た。


「おい公平ー!おまえよくあんな堂々と授業中に寝れるよなー」斜め前の席の輝 てるが言った。

「いいんだよねーあの声・・・・子守歌みたいでさ・・・今日もこーやって目を閉じて

 声を聞いてたら・・・つい・・・ねー」

「そっかあ?!お前変わってるよな。変な奴。」

輝はそう言ったが公平は何も思わずにずっと雪のことを考えていた。


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