表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪魔の偽典  作者: ユノ
創生記
5/5

第五章・光をもたらす者

 夜が更けた頃、洞窟に美しい男が火を手土産に持ってやって来た。

 男がアダムに言った。

「今夜、ここに泊まらせていただけないだろうか。」


 アダムは泊まることを了承した。


 男は洞窟に持ってきた火を置いた。


 アダムは男に聞いた。

「この、熱く、温かく光る物はなんでしょうか。」


 男はアダムに言った。

「これは、神からの贈り物の火です。夜を照し獣から護る物です。泊めてくださるお礼です。」


 アダムは男に感謝を述べた。


 アダムは男になぜここに来たのか聞いた。


 男は懐妊を祝福しに来たと言った。


 男はアダムに言った。

「夜も長いので、親になる二人に親について話そう。」


 アダムは、男に親とはどうゆう物なのかを聞いた。


 男はアダムに言った。

「母とは広く深い海だ、父とは高くそして地上を護る空だ。」


 アダムは男になぜ母とは海なのかを聞いた。


 男はアダムに言った。

「海は生命を産み、育てそしていかなる時も迎え入れてくれる。そしていかなる時も温かく恵みをもたらす。それが母性だ。」


 アダムは男に父とは空なのか聞いた。


 男はアダムに言った。

「空は時に厳しく、時には優しくしかし、地上に住むものを見守っている。そして、この地上の外側で、地上と海を護っている。それが父性だ。」


 アダムは男に言った。

「父母が空海なら、地上はなんでしょうか。」


 男はアダムに言った。

「陸は父母なる大地、空に護られ、海からは温かく見守られ生命が育つ大地だ。そして、空海から恵みを受け生命が育つ子なる大地だ。」


 アダムは男に言った。

「なるほど、この地平線が広がる大地は我々のようなものなのですね。」


 男はアダムに言った。

「そうだ。子なる大地は様々な生命が育ち繁栄した。次は、貴方達、人が育ち繁栄する番だ。」


 曙の空になり、男がアダムに礼を言い出ようとした。


 アダムは男に名前を聞いた。


 男はアダムに言った。

「私は、ルシファーと言います。私の存在は明けの明星です。」


 男は名を名乗り出ていった。







評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ