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理想の家族

町に戻る。


バリケードを開けてくれと声をかけると、少年がひょっこり顔を出す。

こちらを見ると、ニッと笑い姿を消した。


いつものようにバリケードに隙間ができ、そこから体を滑り込ませる。

少年が魚をみてはしゃいでいる。


調理してから一匹持っていくよと約束し、酒場へ向かう。


ユカリさんが笑顔で迎えてくれた。

リョウが誇らしげに魚を見せる。

ユカリさんに褒められてリョウが照れている。


気が付くと、5歳くらいの子供が、リョウの後を付いてきていた。

リョウが魚を見せて、なにか自慢している。


お願いできれば、調理場を貸してほしい。

そう頼むと、ユカリさんは快諾してくれた。

さぁ調理をしよう。


調理場には見慣れた包丁がある。随分使い込まれた感じがするな。

大きなバケツに水が張られており、これが調理用の水なんだろう。


ブラックバスやブルーギルは基本的に食べられたはずだ。

ただ腹のところに臭い脂の塊があり、その部分を多めに取り除くことにより、おいしく食べれたはず。

ずっと過去に見た動画が、こんなところで役に立つとは。


三枚におろし、腹の身から、脂肪をしっかりと取り去るようにする。

皮を引いて、水で身を洗う。

タオルでしっかりと水気をとり、塩を振る。


どうやって焼いたものかと悩む。

様子を見に来たユカリさんが、櫛を打って火で炙ってくれた。


ちいさな魚は脂肪をとり、ハコベとともにスープにした。

持参した塩で味を調える。

味見をしてみると、意外と食える。

おいしいといってもいいかもしれない。


さらに盛り付けもユカリさんが、テキパキとやってくれた。

やはり、こういうことは女性がやってくれると、恰好いいというか様になる。



リョウが約束の魚を門番の彼のとこへもっていってくれた。

ついでに何匹かを町へ納め、当面の家賃が済んだと喜んでいる。


リョウが戻るのを待ち、食事を始める。

さきほどの幼女は、いつの間にかユカリさんの膝の上に陣取っている。

ユカリさんに身をほぐしてもらった魚を、一生懸命ほうばっている。


ユカリさんが嫁さんで、リョウが長女、ちいさい幼女が次女で、自分が父親だとしたら。

一瞬そんな想像をしてしまう。


過去は結婚はしていなかった。

できなかったのか、しなかったのかは自分でもわからない。


食後、食器を片づけていると、ひざに血が付いていることを指摘される。

戦闘があったことを説明すると、危ないことはしないでほしいと懇願される。


リョウが大丈夫だったと言い張ると、二人して説教をされるはめになった。


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