エドウィンの独白3
わたしが実験室と呼んでいるその部屋は、いまは相当に血生臭い部屋になっているだろうと推測する。
賢者の石が割れてすぐに、賢者の石を修復する錬金術を行おうとしたのだ。
賢者の石の大部分はあったので大丈夫だろうと思ったのだが、それは間違いで、供物やつなぎとして使おうとした動物が爆発してしまったのだ。
結果として部屋は血みどろの大惨事になり、わたしは動転してその部屋を出た。
あの日から、一度も実験室には入っていない。
以前、研究にちょうどいいからと、腐食をはねのける術を使ったのが悔やまれる。
そのせいで、今もあの部屋は新鮮な血液でいっぱいだろうから。
青年が帰ってきた。ほんの少しの後ろめたさは、青年が持っていた蒼いカケラによってばらばらに砕け散った。
これで、賢者の石は元通りになる。その確信があったからだ。
そうすれば、物置の化け物を倒すことだって、実験室をすぐさまキレイにすることだってできる。
文字通りなんだってできる。彼の本当の願いも分かる。
青年は先ほどと同じように、一度蒼いカケラ同士を液体状、どろどろに溶かして、それからそれを一つにまとめ出した。
青年の手の上で蒼い液体が浮かび始める。端の方から持ち上がり円状になろうとしているのが分かる。
とうとう球体になる、そのときだ。
修復が完成した合図に珠がピカッと光った。
青年は眩しそうに目を細めている。
蒼い珠が、できていた。透き通った蒼い珠。
手を伸ばせば珠が自動でこちらに寄って来る。もう間違いない。




