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魔の世界の夕焼けに

おわったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!

はい、すいません。

どうぞ!!!!

死ぬ覚悟が出来たのか、突きつけられた現状に何らかのショックをおこして可笑しくなっているのか、或いはただ放心状態とか麻痺とか………

私は生きる正気を無くしていた。

疲れた。人生短かったな、まだ学生なのに。まぁいっか。

あ、もう一度




――――――――――――――――夕焼けに()いたいな…………


でもそんなの叶わないよな…

悔いが残るかな、それでもいっか。

あ、眠………



      *   *   *


「りちゃ…ゅりちゃん……百合ちゃん!!!!」


なんかうるさ、私呼ばれてる…?

起きてみると、見慣れた顔が2つあった。

えっと、誰だっけ。忘れたな。

首を傾げると、片方のゾンビが口を開いた。


「私は夏菜だよ、此方は未羽さん。」


あぁ、思い出した。夏菜ちゃんと未羽ちゃんか。

もう思考がどうかしてるな…多分今の私は目に光が無く、げっそりとしているだろう。太ってるけど。


「思い出した、で、なんでここに来たの?」


なるべく素っ気なく返した。でもそれをひっくり返す言葉が返ってきたのだ。


「百合ちゃんを助けに来たんだよ!!」

「え…」


その瞬間、涙が溢れ出した。この言葉を待っていたのだ。助けが欲しかったんだ…

自分の気持ちに気付けたことで、さらに涙が出てくる。一度溢れてしまった気持ちと涙は止まる事を知らず、ただ泣きつくした。


「あ、ありがと、う…で、も、なん…で…?…ひっ、く…」

「私達が勝手に逃がしたかっただけだよ…!」

「え、食べる、はず、じゃ…?」

「まぁ食べるつもりだったけど、百合は逃がしたかったから。」

「ありが、とう、でも、ど、うや…て…?」

「それはね………………」


      *   *   *


私は生きる正気を取り戻した。人間界に戻るため、今、運が試されている。


「「いくよ、せーのっっっ!!!!!!」」

「わぁ!!!!」


夏菜ちゃんと未羽ちゃんが小屋を開けた先には、綺麗な夕焼けがうつっていた。

これだ、死ぬ前に見たかった景色。でももう、私は死なない!!!!!


「人間界に戻ったときの時間の希望はある?」

「じゃあ、私が拐われた日の夕方に。」

「りょーかい!!!」

「今までありがとう…あと、助けてくれてありがとう!!!!」


いくらゾンビと言っても人情をもった“元人間”。別れは悲しい。


「うん、こちらこそありがとう!!!!!」

「未来斗にも…よろしく…」

「うん!」

「「「じゃ、行こう………」」」


三人は呼吸を整える。


「目を瞑って……………

 3.2.1  GO!!!!!」


未羽さんの合図で私の体は宙に浮いた。

成功すれば、人間界に戻れる。


      ~回想~


「それはね、未来斗さんが教えてくれたんだけど、夕方の黄昏時(たそがれどき)に、いくつもの時空が重なる時があるの。」

「み、未来斗が…?」

「そうだよ、なんやかんや百合の事好いてたんだから!!で、その時ぴったりに遇うことができれば人間界に帰れるかもしれないって。」

「…やってみたい。」

「よし、じゃあ今日やろう!!!」

「き、今日!?!?」

「今日が魔の世界で見れる一番綺麗な夕焼けの日だよ?だから今日来たんだよ!」

「わ、かった。ありがとう!!!!!」



      *   *   *


空に体が浮いている。

この光景は見てみたいが、着くまで目を開けてはならないとのこと。

仕方無く目を瞑っておく。

ありがと、夏菜ちゃん、未羽ちゃん、未来斗。


………………あれ、なんか…眠いな――――――――――――――



      *   *   *


気付いた時には私は家の前で倒れていた。

起き上がって制服に付いた砂と葉っぱを払うと、家に入った。


「ただいまー!!」

「お帰りー、ゾンビ大丈夫だった?」

「…うん!!!」


早足で部屋に入り、布団に転がり込む。嘘をついたのは、信じてもらえないって思ったのもそうだけど、この出来事を知っているのは私だけで良いと思ったから。

窓の外にはさっきと同様、綺麗な綺麗な夕焼けがうつっている。


      *   *   *


それから数日経って、家に訪問者が……


「未来斗!?夏菜ちゃん!?未羽ちゃん!?」

「やっほーい☆無事についたみたいだね!!!」

「人を殺しかけといて………で、なんでここに?」

「いやぁ百合を逃がしたことで、魔の世界から追放をうけまして…」

「「ということでーす!!!」」


え、ゾンビってそんな扱いでいいの?

追放者は人間界に来んの?


「あら、お客さん?」

「あ、お母さん…えっと、この人たち私の命の恩人なんだけど、逝くところを無くして…」

「漢字おかしくない…?まぁ命の恩人さんをおもてなしましょ!!!百合、お菓子出して。お茶煎れてくるわ!あ、行くとこ無いなら家に住んでいいんだけど…」

「「「是非!!!!!ありがとうございます!!!!!!」」」


えぇーーーーーーーー!!!!!!!!!!

お母さん!?!?いいの!?こいつらゾンビ!!!!!

まぁいっか、たのしそうだしww

でもこれにて一件落着かな。これから謎のゾンビとの共同生活が始まる様ですが……





あなたの町にもゾンビは潜んでいるかもしれません。

隣の馬鹿な小僧とか。

ゾンビ出現注意報がでたら、あなたはどうしますか?

ありがとうございました!

また、長期連載はじめまーす♪

またよろでーす☆

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