possessed
可愛くて頭のいい子ね。
でも、何か違うの。
ねえ、どこで間違ったのかな?
あの人の事は好きだったわ。
でも、何か違うの。
ねえ、どこがいけなかったのかな?
欲しいと言うからそうしたのに。
手を伸ばしてきたから
手を伸ばし返したのに。
欲しくないって言うのね。
それなら私から手を伸ばすの。
あの子の首に。
自分の首に。
薄明が私を包む。
空は見えないのに。
動かないあの子。
動ける私。
ごめんね。
さよなら。
ノーラは幼馴染のケヴィンが好きだった。
ずっとずっと好きだったから声をかけてもらうのを待っていた。
「お前の綺麗な髪と瞳が欲しいんだ」
夜が明けたと思った。
「お前との子供が欲しいんだ」
そう言われたら有頂天になった。
痛い思いをしてもケヴィンのためなら我慢できた。
「病気をしませんように、頭が良くなりますように」
祈るように病院に通った。
綺麗な男の子が産まれた。
ノーラと同じ髪と瞳。
⋯⋯⋯かわいい?
よくわからなかった。
ケヴィンはもうノーラに見向きもしなくなった。
どうして?
この子のせい?
つい、子供の首に手を回してしまった。
ノーラは我に返り、泣きながらそこから出ていった。
そこで一人だけノーラに優しくしてくれた女にだけ告げて。
ごめんなさい。
「いいから、早くお行き。見といてやるよ」
ありがとう。
どうしていいかわからないけど。
「さようなら」
これからは間違わないようにするわ。




